喉の痛みや咳に効く薬の選び方を薬剤師が解説! 市販薬と処方薬の効果の違いもご紹介!

喉の痛みや咳に効く薬の選び方を薬剤師が解説! 市販薬と処方薬の効果の違いもご紹介!

喉の痛みや咳は、日常生活に影響を与える不快な症状です。とくに、冬場の乾燥や風邪などの流行によって、これらの症状はより一層悪化することがあります。そんな時、どの市販薬を選べば良いのでしょうか? 今回は薬剤師の山形さんに、喉の痛みや咳に効果的な薬の選び方、使用時の注意点について詳しく解説してもらいました。

編集部

喉の痛みにはどのような薬を選べば良いですか?

山形さん

抗炎症作用や鎮痛作用を持つ薬が効果的です。市販薬ではイブプロフェンやアセトアミノフェンが含まれているものや、トラネキサム酸含有の薬がおすすめです。ほかには、喉の痛みに特化したスプレーやトローチ、喉飴も常備しておきましょう。アズレンスルホン酸ナトリウム水和物などの抗炎症成分やポビドンヨードなどの殺菌消毒成分が含まれるものも良いです。ただし、症状が重い場合や続く場合には、迷わず病院を受診してください。

編集部

咳症状に対してはどのような薬が適していますか?

山形さん

咳に対する薬には、咳を抑える鎮咳薬と痰を切る去痰薬があります。鎮咳薬は、乾いた咳や頻繁に起こる咳に有効です。咳中枢を鎮めることで咳を抑える効果があり、デキストロメトルファンという成分がよく含まれています。鎮咳薬は咳の原因を治療するわけではなく、あくまで咳そのものの症状を和らげることに焦点を当てています。一方、去痰薬は痰を薄めて排出を簡単にする効果があります。これは痰が絡む咳、特に風邪や気管支炎などによる咳に対して有効で、一般的にグアイフェネシンという成分が含まれます。

編集部

喉の痛みや咳がある場合に、どのように適切な薬を選べばいいですか?

山形さん

市販薬を選ぶ際は、症状に合わせて薬を選ぶことが重要です。喉の痛みが主な症状であれば喉の炎症を抑える成分を含む薬、咳が主な症状であれば咳を鎮める成分を含む薬を選びましょう。どの薬がいいか迷った場合は、薬剤師や登録販売者に相談してください。

編集部

喉の痛みや咳に効く市販薬と処方薬の違いは何ですか?

山形さん

市販薬は軽度の症状に用いられ、薬局やドラッグストアなどで処方箋なしで購入できます。処方薬は、より特定の症状に特化したお薬で、医師の診断に基づいて処方されるので処方箋無しで服用することができません。

編集部

市販薬を選ぶ際に注意すべきことはありますか?

山形さん

市販薬の成分にアレルギーがないか確認すること、また服用中のほかの薬との併用が安全かどうかを薬剤師や登録販売者に確認することが重要です。妊娠中や授乳中の方、お子さま、高齢の方の場合はとくに慎重に選ぶ必要があります。

監修薬剤師:
山形 ゆかり(薬剤師)

近畿大学薬学部薬学科卒業。卒業後、総合病院で糖尿病病棟の薬剤師として勤務。病院での経験を通じて「食の重要性」を深く感じ、食に関する資格を取得。現在は、「健康は食から」というモットーのもと、薬膳など食の知識を活かした薬剤師としての啓蒙活動中。薬膳アドバイザー・フードコーディネーター・フードアナリスト

※この記事はMedical DOCにて<【薬剤師に聞く】喉の痛みや辛い咳…おすすめの市販薬は? 処方薬との違いも>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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