角膜異物の前兆や初期症状について
角膜異物が目に入ると、早期に現れる症状や前兆がいくつかあります。「異物感、赤み、痛み」が想像しやすい症状かと思いますが、それ以外にもさまざまな症状があります。
1. 異物感
2. 涙の増加
3. 赤み(充血)
4. 目やまぶたの腫れ
5. 目のかすみ
6. 痛みや不快感
7. 光に対する過敏症状(羞明)
8. 視力低下
症状の持続時間と重症化のリスク
軽度の異物であれば、涙や自然な瞬きで取り除かれることが多いですが、異物が角膜に埋まっている場合や感染のリスクがある場合があります。角膜潰瘍や炎症を引き起こす可能性があるため、これらの初期症状を軽視せず、早めに眼科を受診することが重要です。
受診すべき診療科と伝えるポイント
一番に受診すべき診療科:眼科
角膜異物の診断と治療には専門的な知識と設備が必要であるため、最適な診療科は「眼科」です。眼科医は、細隙灯顕微鏡などの専門の検査機器を使用して、角膜異物の位置や深さ、周囲の損傷の有無を正確に確認できます。強い痛みや急激な視力の低下があり、夜間や自身で通院が困難な場合には救急外来や救急車を要請しましょう。
初診時のポイント
初診時には、以下の情報を医師に伝えると診断がスムーズに進みます。
異物が目に入った状況(作業中、風の日など)
いつから症状があるか
痛みや異物感に変化があるか
また、応急処置として清潔な流水で軽く洗い流すなどの対応を行うとよいですが、無理に異物を取ろうとしたり、目をこすらないようにしたり注意が必要です。
角膜異物検査・診断
角膜異物の検査と診断には、目に特化した技術と専門知識が求められます。眼科では、細隙灯顕微鏡を用いて角膜、結膜を詳細に調べ、異物の有無や損傷の程度を確認します。検査と診断の主な手順は以下の通りです。
問診
問診ではどのような状況で目の痛みや違和感が生じたのかを確認します。実際の状況や症状の経過(持続時間、痛みや症状の変化)について詳細に教えてください。
細隙灯顕微鏡検査
点眼麻酔と染色液を使用し、異物の位置や形状、角膜の損傷の程度を確認します。これにより、異物が角膜表面にあるのか、角膜に埋まっているのかを正確に診断できます。
追加検査
場合によっては、X線やCTスキャンなどの画像検査を行うこともあります。これは特に、金属片やガラス片などの異物が深く入り込んでいる場合や、目の奥まで影響を及ぼしている可能性がある場合に必要です。また、感染症の疑いがある場合には、角膜表面から採取したサンプルを検査して病原体を特定することもあります。
配信: Medical DOC