爪に横線が入ったり、白い部分ができたりといった爪の異変が起きることがあります。
ご自身の爪にもこれらの症状が表れて、不思議に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。
実は爪の症状には亜鉛が大きく関係しており、亜鉛不足になると爪に横線が入ったり白い部分ができたりします。
軽度な症状にも感じますが、亜鉛不足が重症化すると危険なケースもあるため注意が必要です。
そこで本記事では、亜鉛不足による爪の症状の予防法について詳しく解説します。
※この記事はMedical DOCにて『「亜鉛不足による爪」の症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。
亜鉛不足による爪の予防の基礎知識
亜鉛不足による爪の症状は予防できますか?
亜鉛不足による爪の症状は予防できます。不足状態となるのは、先述したように偏った食事や過度なダイエットが大きな原因です。そのため、食事のバランスを考えることで予防が可能です。
また、あらかじめ爪を保護しておくことでも、爪の割れ予防を行えます。ベースコートやトップコートなどを使用して爪の補強を行うことで割れるのを未然に防げます。
亜鉛不足による爪の日常でできる予防法を教えてください。
日常でできる予防法として、最も大きなものが食事バランスの改善です。亜鉛を多く含む魚介類を積極的に摂取することと、インスタント食品などの摂取量を少なくすることが大切です。
先述したように、インスタント食品などの食品添加物などには亜鉛の吸収を阻害するものが含まれます。そのため、摂取量を減らすことでこの栄養素が正常に吸収されるようになります。また、食物繊維の摂りすぎにも注意して食事バランスを改善しましょう。
食物繊維も体に必要な栄養素です。しかし、摂りすぎると吸収を低下させます。また、妊娠中の方や授乳中の方の場合は、亜鉛の需要が増えている状態です。不足しがちになるため、食事だけでは補えないと感じた場合にはサプリメントも服用しましょう。
さらに、過度な運動を避けることも有効な予防法です。適度な運動は大切ですが、激しい運動をする方は不足状態となる傾向があります。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
亜鉛不足により、爪がかけたり白い斑点ができたりとさまざまな症状が現れます。放置しておくと、さらに不足した状態が続くと悪化して爪だけではなく全身に症状が現れる可能性があるでしょう。そのため、見過ごさないように、しっかりと爪に現れる症状を把握しておくことが大切です。
また、爪の症状と併せて不足した際のサインも押さえておきましょう。少しでも違和感を感じた場合には、亜鉛不足を起こしている可能性があります。重症化を防ぐためには早期発見と早期治療が大切です。
爪の諸症状や不足が疑われる症状に気づいた場合には、すぐに専門の医療機関を受診しましょう。
編集部まとめ
亜鉛不足による爪の症状はさまざまです。しかし、原因はほとんどが偏った食事や過度なダイエットなどにあり、防ぐことは不可能ではありません。
そのため、しっかりと症状や予防法を把握することが大切です。爪だけに限らず、この栄養素の不足で引き起こす可能性がある症状にも注意しましょう。
また、少しでも不足状態による症状ではないかと疑問を感じた場合には、重症化を防ぐためにも専門の医療機関を受診して治療を進めましょう。
参考文献
爪甲縦裂症の原因(日本皮膚科学会)
波板状爪(洗濯板状爪)の原因(日本皮膚科学会)
配信: Medical DOC
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