喫煙をしている場合には失敗率が高くなる?
喫煙が歯周組織に与える影響について論文が発表されています。対象者は非喫煙者と喫煙者で、喫煙者はヘビースモーカーとそれ以外にわけた研究です。
喫煙者と非喫煙者のインプラント埋入後の生存・合併症については、全体での失敗率は2%でしたが、喫煙者だけに注目した場合の失敗は4%と2倍でしたという結果が得られています。
また合併症発症率については非喫煙者では31%でしたが、喫煙者では46%と高い数字でした。
さらにインプラント治療を行った患者さんについて、5年以上の追跡調査も行われています。
すると、非喫煙者の成功率は98.6%と高い数字であったのに対し、喫煙者は84.2%という結果でした。
さらに喫煙者のなかでもヘビースモーカーとそれ以外の喫煙者の失敗率の比較では、ヘビースモーカーのほうが失敗率は3倍高かったとのことです。
以上のことから、喫煙をしている場合は非喫煙者に比べてインプラントの失敗率が高いといえるでしょう。
インプラントで失敗しないための歯科医院の選び方
インプラントで失敗しないためには、歯科医院選びが欠かせません。適切な治療・手術を行ってくれる歯科医院なら失敗のリスクは下がるでしょう。
歯科医院の選び方の主なポイントは下記の2つです。
インプラントの専門知識の有無
デメリットの説明の有無
これらのポイントについて解説するので、参考にしてください。
インプラントの専門知識を持った歯科医院を選ぶ
インプラントを失敗しないよう歯科医院を選ぶために、症例数や日本口腔インプラント学会認定医として専門知識を持つ歯科医師を見つけることは、最善の治療を行うためのメリットといえます。
重要なのは、インプラントの専門知識の有無です。インプラントは一般歯科とは異なるため、特別な知識・技術を必要とします。
主なチェックポイントは下記の2つです。
症例数
日本口腔インプラント学会認定医
過去にどのようなインプラントに関する治療を行ったのか確認すると良いでしょう。
ただし、症例数が多ければ良いというわけではありません。専門知識の有無を確認する際の参考程度にしてください。
日本口腔インプラント学会では、指定施設での研修・学会主催の研究会・筆記試験・面接試験を行っています。
これらをクリアし、知識・スキルともに認められた歯科医師は認定医を名乗ることが可能です。プロフィール・経歴などで確認できるため、参考にしてみてください。
デメリットも含めて詳しい説明をしてくれる歯科医院を選ぶ
デメリットの説明の有無も重要なチェックポイントといえるでしょう。
インプラント治療はメリットばかりではありません。継続的なメンテナンスの必要性・コスト面・失敗のリスクなどのデメリットもあります。
継続的なメンテナンスは、インプラント治療を受けたら歯科医院に通院し続けなければいけません。そのためには費用も掛かります。
また、加齢によって顎骨が細くなるなどの原因でインプラントが不安定になる可能性があるのも事実です。
これらのデメリットについても詳しい説明があり、人として信頼できると思える歯科医師のもとで治療を受けることが重要です。
配信: Medical DOC