奥歯をインプラントにするとどうなる?メリット・デメリット・費用相場を解説

奥歯をインプラントにするとどうなる?メリット・デメリット・費用相場を解説

奥歯をインプラントにできないケースもある?

インプラント治療は、人工歯根を顎骨に固定するために外科手術を行います。そのため治療の際はいくつか条件が設定されており、治療が行えるかどうかを確認する事前検査が必要不可欠です。

事前検査としてCTスキャンによる検査や、持病・既往歴・現在の体調に関する問診が行われます。必要に応じて治療開始期間を遅らせ、インプラント治療を円滑に行うための治療が必要です。

ここからは奥歯をインプラントにできないケースについて解説していきます。術式変更や症状によってはインプラント治療を行えるケースもあるため、まずは受診したい歯科医院で相談してみましょう。

歯周病がひどい

インプラント治療を開始する前から歯周病がある場合、原則として歯周病の治療から開始します。

口腔内には、むし歯・歯周病の原因となる細菌の塊であるプラークが存在します。

このプラークを除去して、治療に適した環境を整えることが歯周病治療において重要です。

そのため、歯周病がひどい場合においては特にプラークの有無に加え、そのプラークにどの病原菌が含まれているかを検査することも重要となります。

顎の骨が不足している

人工歯根を埋め込むためには、顎の骨の高さ・厚みが必要です。顎の骨が治療の基準に満たされていない場合、骨造成・頬骨を使用した術式など別のアプローチが必要になります。

骨造成とは不足している顎の骨を、自身もしくは人工の骨を用いて補う治療法です。骨造成は事前に行う場合とインプラント埋入手術と同時に行う場合があります。

骨造形以外にも骨の厚み・高さに応じた術式は多く存在するため、一度断られたからと諦めず、セカンドオピニオンをほかの歯科医院に打診してみましょう。

糖尿病などの全身疾患がある

糖尿病・高血圧・心疾患などの全身疾患は、インプラント治療のリスクが高まります。糖尿病は傷の治りが悪くなるほか、術後感染のリスクが高まるため、手術中・手術後は特に注意が必要です。

喫煙習慣がある場合も注意が必要

喫煙習慣は、インプラント治療にも悪影響を与えるため注意しましょう。煙草に含まれる一酸化炭素は酸素を運ぶヘモグロビンより酸素と結びつきやすく、手術の治癒が遅くなる可能性があります。

またニコチンは血管の収縮作用が確認されており、喫煙はインプラント治療に悪影響を与えます。現在禁煙の習慣があり、将来的にインプラント治療を考えている方は、禁煙外来などを活用して禁煙を目指しましょう。

インプラント治療の流れは?

最後にインプラント治療の流れについて大まかに解説していきます。ここで紹介するのはあくまで一例のため、歯科医院によって異なる場合があります。

まず行われるのは歯科医師によるカウンセリングです。インプラント治療で求める結果や、治療を希望するに至った経緯について話を聞き、治療法の提案を行います。

カウンセリングを受けインプラント治療に納得した場合、次に行われるのはCT・口腔内カメラなどを使った口腔内の検査です。

この結果を元に治療計画を立て、どの程度の深さまで人工歯根を埋め込むか・上部構造の素材はどれにするか、といった部分を歯科医師と相談しながら決定を行います。

その後は人工歯根を歯肉を切開して骨に埋め込み、治癒が完了したら上部構造を人工歯根に装着し治療は完了です。使用する術式によって手術回数が異なるため、肉体的負担や治療にかかる期間を考慮して決定を行いましょう。