実は今も苦しんでる?理想の「お産」と現実

実は今も苦しんでる?理想の「お産」と現実

第1回 実は今も苦しんでる?理想の「お産」と現実
自然分娩や、無痛分娩、ラマーズ法、水中出産、帝王切開など、出産のスタイルはさまざまにあります。しかし、初産の出産年齢が30歳を超え、ハイリスク出産も増えてきています。自然分娩を希望していても、胎児の安全を考え、帝王切開で生まれる赤ちゃんも増えています。

妊婦

●安全な出産が当たり前という認識が強い

「お産トラウマ」と言う言葉も聞かれるようになりました。出産が希望通りの体験にならなかったという思いがわだかまりになって、出産後の心にも影響を及ぼしているケースが少なくありません。
日本は出産による乳児死亡率が低く、世界でもっとも安全に出産できる国と言われています。出産は安全なものという一般的な認識が強く、だからこそ、自然分娩が当たり前、出産の形態にもこだわりたいという考え方が大きいように思います。自然分娩できなかったり、出産時に何かトラブルがあると、それをママ自身が、妊娠中の生活がよくなかったのではないか、私の努力が足りなかったのではないかと自分を責めてしまう傾向もみられます。

●体重管理にストレスをためすぎない

体重管理を安産と結びつけている医療関係者も少なくないのは実情で、それを妊婦さんに伝えてしまっているケースもあるでしょう。出産年齢が高まっていることもありますが、体重管理のしすぎや妊婦さん自身のやせ願望から、低出生体重児も増えています。妊婦さん自身の体重も、もちろん増えすぎはよくありませんが、目安より若干増えているからと言って難産になるということでもありません。妊娠中に極度に体重や食べ物にこだわり、それがストレスなることこそ、おなかの赤ちゃんにあまりよくありません。
妊娠中の方は、出産前のオフィスワークなどで食生活が乱れている場合もありますから、3食をバランスよく食べて、適度に運動することを心がけましょう。

dマーケットパパママ特集
監修/宋美玄先生
監修/宋美玄先生
産婦人科医、性科学者。
川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、国内で産婦人科医として勤務。主な著書に、「産科女医からの大切なお願い 妊娠・出産の心得11カ条」(無双舎)、「幸せな恋愛のためのSEXノート」(ポプラ社)ほか。
川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、国内で産婦人科医として勤務。主な著書に、「産科女医からの大切なお願い 妊娠・出産の心得11カ条」(無双舎)、「幸せな恋愛のためのSEXノート」(ポプラ社)ほか。
文/高祖常子
文/高祖常子
育児情報誌「miku」編集長。
NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、認定子育てアドバイザーほか。叩かない子育て講座、子ども虐待防止や、家族の笑顔を増やすための講演活動も行う。3児の母。
NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、認定子育てアドバイザーほか。叩かない子育て講座、子ども虐待防止や、家族の笑顔を増やすための講演活動も行う。3児の母。