妊娠・出産の際に「帝王切開になる可能性がある」と言われると、不安を感じる方はたくさんいらっしゃいます。ですが、帝王切開についての正しい知識を持っていれば、安心して出産に臨むことができます。そこで今回は、帝王切開でお産予定の場合の手術前から術後の流れについて、大高 究先生(大高医院 院長)にお話を伺いました。
編集部
帝王切開をする際、お腹に赤ちゃんがいるのに麻酔や手術をするのは危険ではないですか?
大高先生
帝王切開は開腹手術をするので、普通分娩と比べるとやや母体に負担はかかるかもしれません。しかし、医師が正当な理由で帝王切開の判断をしたのであれば、それが最も安全な分娩方法ということです。もちろん、出血が多くなる、塞栓症の可能性などのリスクはありますが、あまり心配しすぎる必要はないと思います。
編集部
帝王切開の場合、実際の流れを教えてください。
大高先生
例えば当院だと、予定帝王切開の場合は手術当日に入院していただき、手術に向かいます。手術室に入り、麻酔の開始から手術が終了するまでは約60分です。その日は、術後の体調回復のため、ゆっくりお休みいただいています。
編集部
術後の流れについても教えてください。
大高先生
手術翌日はトイレ歩行を開始し、術後2日目から日中の母児同室が始まります。授乳指導などを行いますが、夜はしっかりお休みいただくために、赤ちゃんは預かり、術後3日目から夜間も同室となります。ただし、これは患者さんの状態や医院によっても異なりますので、あくまで目安とお考えください。
監修医師:
大高 究(大高医院)
昭和58年 東邦大学医学部卒業後、東邦大学医療センター大森病院や東邦大学医療センター佐倉病院 産婦人科にて経験を積んだのち、現職。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、母体保護法指定医師。
※この記事はMedical DOCにて<「帝王切開」でお産予定になったら 入院から退院までの流れは? 保険適用になる?【医師監修】>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
配信: Medical DOC
関連記事:
