健康を意識した食習慣を心がけている方のなかには、動脈硬化による病気のリスクがないか気にしている方もいるのではないでしょうか。
普段当たり前のように食べているものでも、もしかしたら動脈硬化につながる食品があるかもしれません。
本記事では、動脈硬化予防におすすめの食事を解説します。病気の原因や摂取すべき栄養素も紹介するので、今のうちから動脈硬化予防に努めましょう。
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監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。
動脈硬化の原因
動脈硬化の原因は何ですか?
動脈とは、心臓から送り出される血液を運ぶ血管のことです。栄養分や酸素を行き渡らせるための重要な役割を担っており、生命活動の維持には欠かせません。動脈にはエネルギー源となる脂質やコレステロールも流れており、血管内の内膜に取り込まれていきます。しかし、蓄積され続けるとプラークとして塊が形成されます。健康的な血管であれば弾力性がありしなやかですが、プラークが大きくなると厚く硬くなります。これが、動脈硬化です。
動脈硬化を放置するとどのようになりますか?
動脈硬化が進行すると、血管が狭まってしまい十分な栄養や酸素などが供給されにくくなります。また血液中の糖質や脂質の量が増えすぎてしまうと、血液がドロドロになり、さらなる血流悪化につながりやすいです。血流の流れが悪くなると血管が詰まってしまったり、血管が破れてしまったりすると重大な疾患にいたってしまいます。動脈硬化による代表的な疾患は以下のとおりです。
脳梗塞
脳出血
心筋梗塞
閉塞性動脈硬化症
冠動脈疾患
狭心症
一過性脳虚血発作
糖尿病
内臓肥満型脂肪
骨粗しょう症
睡眠時無呼吸症候群
動脈硬化は、食習慣の乱れや肥満・喫煙・加齢・高血圧・病的疾患(糖尿病・慢性腎臓病・高尿酸血症・抹消動脈疾患)などのリスク因子があると発症しやすいです。場合によっては命に関わる可能性もあるため、日頃の生活習慣はもちろんのこと、定期的な健康診断も欠かせません。もし該当する項目があれば、今のうちから食習慣の見直しをしましょう。
動脈硬化と栄養素
動脈硬化対策で摂取を控えるべき栄養素は何ですか?
動脈硬化対策で摂取を控えるべき栄養素は以下のとおりです。
糖質(炭水化物)
脂質(飽和脂肪酸)
コレステロール
塩分
砂糖
トランス脂肪酸
これらの栄養素は身近な食品に多く含まれているため、当たり前のように食べているものが原因で動脈硬化にいたってしまう可能性があります。
動脈硬化対策で積極的に摂取すべき栄養素は何ですか?
動脈硬化対策で積極的に摂取すべき栄養素は、以下のとおりです。
ビタミンC
ビタミンD
ビタミンE
タンパク質
ポリフェノール
食物繊維
カリウム
ミネラル
オメガ-3脂肪酸
これらの栄養素は、野菜や果物・全粒穀物・魚類などに含まれています。組み合わせ次第では、動脈硬化対策に特化した献立を作ることが可能です。動脈硬化対策のメニューを意識することで、栄養バランスの整った食事もしやすくなるでしょう。
配信: Medical DOC