むし歯治療の痛みの原因は?痛みを抑える方法や痛みを感じやすいケースも解説

むし歯治療の痛みの原因は?痛みを抑える方法や痛みを感じやすいケースも解説

むし歯治療で痛みを感じやすいケース

むし歯治療では特に痛みを感じやすい場合が考えられます。

以下のような治療を受ける際には、前もって痛みへの対処方法を医師と相談しておくとよいでしょう。

むし歯による炎症が強い

むし歯による炎症が強い場合は麻酔が効きにくくなり、痛みを十分に抑えられません。そのためまず抗生物質を投与して炎症を抑える治療から行います。

炎症により麻酔が効きにくくなるのは歯の組織のpH値によるものです。また炎症により麻酔前の痛みが強くなっている場合も麻酔の効果が出にくくなります。

下の奥歯がむし歯になっている

下顎の骨は厚く硬いため麻酔が効きにくい箇所です。そのため下の奥歯の治療では、麻酔を施しても痛みを感じやすくなります。

骨格がしっかりしている

下の奥歯同様、骨格がしっかりした方は骨が硬く分厚いため麻酔が十分に届かず、麻酔が効きにくい傾向にあります。

どうしても麻酔が効かない場合は歯と歯根の境目にある歯根膜に麻酔をするケースも見られますが、歯根膜麻酔は効果は高いものの麻酔自体にかなりの痛みを伴うものです。

また麻酔のダメージが残りやすく麻酔後数日間は歯を噛み合わせると痛みを感じる場合があります。

髄腔内麻酔と呼ばれる、歯の神経に直接麻酔をする方法もあり、この麻酔もほとんどの痛みに効果的です。

強い痛みも除去しますが、髄腔内麻酔にも麻酔自体の痛みが強いデメリットがあります。

むし歯治療後に痛みが生じる原因

むし歯治療ののちも、以下のような原因から痛みが残る場合があります。治療後に痛みが残る場合は、我慢せず歯科医院へ相談して適切な処置を受けましょう。

神経が敏感になっている

むし歯治療ではむし歯になっている部分を削りとる際の振動・麻酔・風などさまざまな刺激により歯の神経に多少のダメージが加わっています。

そのため神経が敏感な状態になり、治療後にも歯に痛みを感じることがあります。

この場合は時間が経つにつれ痛みが落ち着きますが、その間はなるべく歯に刺激を与えないようにしましょう。

神経が炎症を起こしている

治療後しばらく経ってからの痛みは、神経の炎症が原因である可能性があります。

特に根管治療後にズキズキとした痛みが続き、噛むと痛みが出たり痛くて眠れなくなったりする場合は、細菌が根に入って再び炎症を起こしているかもしれません。

その場合は早めに歯科医院に相談し処置を受けましょう。根の中を再処置するかそのまま経過を見るかを医師が判断します。

詰め物・被せ物が神経を刺激している

治療により金属の詰め物・被せ物をした場合には、金属が熱を伝えやすく、熱いものや冷たいものの刺激を受けやすいため食べ物により痛みを感じるケースがあります。

また新しく被せ物をしたことで噛み合わせが高くなり、歯へ負担が生じて痛みが出ているのかもしれません。

いずれの場合も2週間程度で慣れて痛みが落ち着いてきますが、噛み合わせが原因の痛みは、歯科医院での再調整によりすぐに除去できます。

神経の取り残しがある

神経の治療で痛みの原因である神経に取り残しがある、または細菌が取り切れていないなどの場合に痛みが出ることがあります。

この場合は治療をやり直して取り残しを除去する必要があるため、歯科医院への早期の相談が大切です。