「バセドウ病」になりやすいのはどんな人? 発症しやすい年代の傾向や受診の目安を医師に聞く

「バセドウ病」になりやすいのはどんな人? 発症しやすい年代の傾向や受診の目安を医師に聞く

バセドウ病は、20〜30代の女性に多いとされる甲状腺の病気ですが、男性にも発症する可能性があります。症状があっても、「ストレスのせいかな」と見過ごしてしまう人も少なくないようです。バセドウ病の初期症状や受診の目安について、「小山内科」の小山先生に詳しく伺いました。

≫「バセドウ病と橋本病」の初期症状とは? 見逃しやすいサインを医師が解説

監修医師:
小山 朝一(小山内科)

東邦大学医学部卒業。東邦大学医療センター佐倉病院にて研修を開始、助教・講師などを経た2016年、父から診療所を継ぎ、千葉県千葉市の「小山内科」院長に就任。「内分泌・代謝疾患」を専門としながらも、地域に根ざしたホームドクターとして、総合的な診療に努めている。医学博士。日本糖尿病学会、日本甲状腺学会、日本肥満症治療学会ほか、各学会所属。

編集部

初期症状について、年代や性別による傾向はありますか?

小山先生

男女による症状の差はあまりありません。発症率でいえば、女性のほうが顕著です。男性1人に対して女性4人といったところでしょうか。年代でいうと、20代や30代といった若い方に多い病気です。

編集部

どのような人がなりやすいのでしょうか?

小山先生

約15%の患者さんは、ご家族にも発症歴があるとされています。自己判断のヒントにしてみてはいかがでしょうか。

編集部

そのまま放置しているとどうなりますか?

小山先生

バセドウ病が進行し、「甲状腺クリーゼ」という病気に至ると、生死を分けかねません。また、1分間の脈拍数が100を越すこともあるわけですから、心臓へかなりの負担をかけます。こうなると、心不全が心配ですよね。加えて、症状によるストレスが胃炎や不眠など二次的な病気を発症させることもあります。

編集部

受診の目安は?

小山先生

「休んでいても心臓がドキドキする」「緊張していないのに手が震える」など、普段とは逆のことが起きたら受診しましょう。良くあるのは、「気持ちの問題」だと勘違いして、我慢してしまうケースです。ぜひ、「甲状腺の異常による病気かもしれない」という視点を持ってみてください。

編集部

受診するとしたら何科でしょう?

小山先生

「内分泌内科」が好ましいものの、標ぼうしている医院はそんなに多くありません。ですから、最寄りの内科を受診して、「甲状腺を調べてほしい」と頼んでみましょう。バセドウ病の発症率は低いため、患者さんから言わないと見逃され、循環器系の医院などへ回されてしまうかもしれません。

※この記事はメディカルドックにて【自然に痩せてきても喜べない? 動悸やほてり が伴ったら、バセドウ病を疑うべし!】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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