「昆虫アレルギー」を発症した人に現れる特徴をご存じですか?【医師監修】

「昆虫アレルギー」を発症した人に現れる特徴をご存じですか?【医師監修】

監修医師:
五藤 良将(医師)

防衛医科大学校医学部卒業。その後、自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどに勤務。2019年より「竹内内科小児科医院」の院長。専門領域は呼吸器外科、呼吸器内科。日本美容内科学会評議員、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医。

昆虫アレルギーの概要

昆虫アレルギーは、ハチやアリなどの昆虫に刺されたり、昆虫から出る粉や死骸、フンの一部を吸い込んだりすることで生じるアレルギーです。

昆虫アレルギーの症状はかゆみや赤み、喘息など多岐にわたりますが、中にはアナフィラキシーショックと呼ばれる命に関わる重篤な症状を引き起こすケースも存在します。

特に、過去に昆虫アレルギーを発症したことがある人やアレルギー体質の人は、発症リスクが高いため、注意が必要です。

昆虫アレルギーを予防するためには、長袖・長ズボンの着用や虫よけスプレーの使用、昆虫を見かけても刺激しないことなどが有効です。万が一、昆虫に刺されたり、吸い込んだりして体調に異変を感じたら、速やかに医療機関を受診しましょう。

昆虫アレルギーの原因

昆虫アレルギーの主な原因は、刺される・咬まれる(ハチや蚊など)、触る(毛虫や毒アリなど)、アレルギーの原因となるものを吸う(ユスリカ、アリなど)などが挙げられます。

昆虫のタンパク質が体内に入ると、免疫システムが過剰に反応し、アレルギー症状を引き起こします。昆虫の種類によって、アレルギーの原因となるタンパク質は異なります。

また、同じ種類の昆虫でも、オスとメス、成虫と幼虫などによってアレルギーの原因となるタンパク質が異なる場合もあります。

アレルギー反応を起こした人の中には、アナフィラキシーショックを起こしてアレルギー反応が全身に広がり、死亡する例があります。
アメリカではアナフィラキシーショックの全ての症例のうち、成人では原因不明のもの、次いで昆虫に刺傷されたケースが多いと報告されています。

(出典:厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル 」)

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