「昆虫アレルギー」を発症した人に現れる特徴をご存じですか?【医師監修】

「昆虫アレルギー」を発症した人に現れる特徴をご存じですか?【医師監修】

昆虫アレルギーの前兆や初期症状について

昆虫アレルギーの症状は、昆虫に接触してから30分以内、早い場合は数分であらわれます。

主な症状としては、皮膚の症状(かゆみ・赤み・腫れ)、鼻炎(鼻汁・鼻閉)、結膜炎(目のかゆみ・違和感)、喘息症状(咳・呼吸苦)などです。ほかにも、くしゃみや吐き気、頭痛、めまいなどの症状があらわれる場合もあります。

これらの症状は、軽症の場合が多いですが、放置すると重症化する恐れがあるため、早期の治療が不可欠です。

特に、のどや胸が締めつけられたり、ゼーゼーする呼吸をしたりなどの呼吸器の症状、繰り返し吐いたり、おなかの痛みが強かったりなどの消化器の症状を感じた場合には、いち早く医療機関を受診しましょう。
アナフィラキシーショックを起こし、血圧が下がったり、意識を失ったりする恐れがあります。

最悪のケースでは死亡する可能性があるため、初期症状があらわれたときの適切な対応が重要です。

昆虫アレルギーの検査・診断

昆虫アレルギーの検査では、問診や血液検査、皮膚テストなどを実施します。

問診では、過去の昆虫に刺された経験や症状、アレルギー歴などを詳しく聴取します。血液検査では、特定の昆虫に対する抗体のひとつであるIgE抗体の有無を調べます。

皮膚テストでは、昆虫の抽出液を皮膚に少量乗せて、反応を見ることでアレルギーの有無を調べます。

たとえば、スクラッチテストでは、昆虫のアレルゲンを皮膚に滴下して15分後の赤みや腫れの大きさを測定します。また、皮内テストでは薄めた昆虫のアレルゲンを腕に皮内注射して15分後に赤みや腫れがあらわれていないか確認します。

これらの検査結果を総合的に判断し、昆虫アレルギーの診断が行われます。

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