監修医師:
五藤 良将(医師)
防衛医科大学校医学部卒業。その後、自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどに勤務。2019年より「竹内内科小児科医院」の院長。専門領域は呼吸器外科、呼吸器内科。日本美容内科学会評議員、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医。
爪甲下角質増殖症の概要
爪甲下角質増殖症(そうこうかかくしつぞうしょくしょう)は、爪の下の角質が増殖し、爪が分厚く変形し、上に持ち上がった状態です。
主な原因は、爪白癬の感染や爪への持続的な圧力などです。
初めのうちは症状に気付きにくいことがありますが、進行すると歩行時に痛みを感じたり、靴を履きにくくなったりなど、日常生活に支障をきたす可能性があります。
爪甲下角質増殖症は適切な治療をおこなうことで、症状の改善が期待できます。しかし、自己判断で対処すると状態が悪化する可能性があるため、症状を感じたら早めに皮膚科を受診しましょう。
とくに糖尿病など抵抗力が低下しやすい病気がある場合は症状が進行しやすいため、早期発見や早期治療が重要です。
爪甲下角質増殖症の原因
爪甲下角質増殖症の原因は、爪白癬の感染や過度な圧力がかかること、不適切な爪の切り方などです。
爪白癬の感染
爪が真菌(カビの一種)である白癬菌に感染すると爪の下の角質が増殖し、爪全体が分厚くなります。
過度な圧力
先の細い靴や窮屈な靴を履き続けると足先が過度に圧迫され、正常な爪の成長が妨げられて前方へ伸びることができず、爪が厚くなります。
不適切な爪の切り方
爪を深く切りすぎたり角を切ったりするなど、不適切な爪の切り方をすると、爪が皮膚に食い込みやすくなります。これにより爪の下の皮膚が刺激され、角質が増殖し爪が厚くなります。
配信: Medical DOC