インプラント埋入後に歯茎を縫う理由
抜歯即時埋入法や抜歯待時埋入法など歯茎を縫うことが多いです。その主な理由は、インプラント体を細菌から守り、感染を防ぐためです。歯茎でインプラント体を覆うことで、インプラント体の感染リスクを低減できるとされています。時間が経過すると、縫合された歯茎は自然に回復し、歯茎同士がくっつくようになりますが、治癒するまでは人工的に縫い合わせておくことが重要です。
インプラント埋入後の縫いに使用される糸
ここからはインプラント埋入後の縫合に使用される糸について紹介します。
絹糸(シルク糸)
絹糸(シルク糸)は、インプラント埋入後の縫合に使用される糸の一つです。この糸の主な特徴は、その柔らかさにあります。柔らかいことにより治療後の不快感が少なく、どの部位にも適用しやすい素材として知られています。また、絹糸は緩みにくい性質を持っているため、傷口をしっかりと縫合できるとされています。
しかしながら、絹糸の使用には注意点も存在します。絹糸は汚れが付着しやすいため、長期間放置すると感染のリスクが高まる可能性があるので、指定された日には必ず抜糸することが推奨されています。
ナイロン糸
ナイロン糸のメリットは汚れが付着しにくい点です。しかし、素材が硬いため、使用後に不快感や異物感を覚えることがあります。これを軽減するためには、柔らかさのあるソフトナイロン製の糸を使用することが一つの方法とされます。
吸収性糸
吸収性糸の特徴は自然に体内で溶けてなくなることです。吸収性糸はグリコール酸など人体に害が少ない素材で作られており、縫合から数週間で吸収されるとされています。しかし、吸収性糸は特別な状況以外で使われることは少ないので、一般的には抜糸が必要です。患者さんの状態や治療内容を考慮しながら、歯科医師と相談して選択することが重要です。
配信: Medical DOC