インプラントの「うわもの(被せ物)」とは?うわものの種類や、トラブルの対処方法について紹介

インプラントの「うわもの(被せ物)」とは?うわものの種類や、トラブルの対処方法について紹介

インプラントの「うわもの」を長持ちさせるために

インプラントの「うわもの(被せ物)」を長持ちさせる方法を教えてください
インプラントのうわものを長持ちさせるためには、以下のポイントを押さえておきましょう。

正しいホームケアの継続
インプラントのうわものはむし歯になりませんが、口腔ケアを怠ると周囲の組織が歯周病と同様の症状を引き起こします。
特に、被せ物と歯茎との境界部分は歯垢が付きやすいため、歯磨きは丁寧に行う必要があります。
歯科医院で定期的なメンテナンスを受ける
どんなに頑張っても、ご自宅での歯磨きだけでは落とせない汚れがあります。そのため、定期的にプロによるクリーニングを受けることが重要です。
また、定期的な通院により、インプラントに不具合がある場合も早期に対応できます。
歯に悪影響を与える癖を直す
歯ぎしりや頬杖をつく癖など、歯に悪影響を与える癖は直すことが重要です。これらの癖は、歯の噛み合わせを悪化させ、インプラントのうわものが割れる原因となります。

厚生労働省によると、きちんと手入れを行えば、インプラントのうわものは10年後でも90%以上が維持されるというデータもあります。ただし、あくまでも人工物であるため、適切なケアを行わなければ長持ちしません。
インプラントを長持ちさせるためには、適切なメンテナンスの継続が重要です。

インプラントの「うわもの(被せ物)」が取れてしまったら、どうすれば良いですか?
インプラントのうわものが取れてしまった場合は、以下の対処法をおすすめします。

被せ物を保管する:取れたインプラントのうわものは、そのまま清潔な容器に保管してください。被せ物を洗うと、排水口に落ちる可能性があるためです。

歯科医院に連絡する:次に、治療を受けた歯科医院に連絡しましょう。具体的な状況を伝え、注意点を聞いておくことが重要です。

取れた箇所に負担をかけない:医院に行くまでの間、インプラントのうわものが取れた箇所に負担をかけないようにしましょう。硬いものはなるべく食べないようにし、患部に触ることも避けてください。

また、以下の注意点も押さえておきましょう。

自力で嵌めない:取れたうわものを自力で元に戻すのは厳禁です。

すぐに受診する:インプラントのうわものが取れたら、なるべく早めに歯科医院を受診することが重要です。
早めに診療を受ければ、その後の治療も短期間で済むでしょう。

これらの対処法と注意点を押さえて、インプラントのうわものが取れてしまった場合でも焦らず対応していきましょう。

インプラントの「うわもの(被せ物)」が取れたり割れたりしてしまった場合の費用はいくらくらいですか?
インプラントのうわものが取れただけの場合は、再診料がかかることがありますが、基本的には大きな費用は発生しません。
しかし、インプラントのうわものが壊れてしまった場合は、再作製費用が必要となります。この費用は、初めてインプラント治療を受けた際のインプラントのうわものの費用と同じくらいかかることが多いようです。インプラントのうわものが割れた場合の費用は、被せ物の種類や治療を行うクリニックによりますが、一般的には1本あたり約5万〜15万円程度かかるといわれています。
ただし、素材によっては1本あたり20万円を超えることもあります。また、クリニックによっては「保証期間」を設けており、その期間内であれば修理や交換が無料で行われることもあります。そのため、具体的な費用については治療を受けるクリニックに問い合わせることをおすすめします。なお、インプラント自体に問題がある場合(例えば、グラつきや破損がある場合)は、さらに複雑な治療が必要となり、それに伴う追加の費用が発生する可能性があります。
このような場合も、早めに歯科医院に相談することが重要です。

編集部まとめ

ここまでインプラントのうわものについてお伝えしてきました。インプラントのうわものの要点をまとめると以下の通りです。

素材の種類にはオールジルコニア、オールセラミック、ジルコニアセラミックス、ハイブリットセラミック、メタルボンド、金属製などさまざまな種類があり、それぞれ特性や利点、欠点がある

インプラントのうわものの選び方は、前歯に入れる場合、奥歯に入れる場合、そして歯が殆ど無い場合で、適した被せ物が変わる

インプラント治療の費用は、治療を行う部位や使用する素材、そして治療の種類により変わるため、具体的な費用については、担当医とよく相談することが重要

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師

遠藤 眞次歯科医師(グランメゾンデンタルクリニック)

長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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