奥歯が欠けたときの応急処置とは?放置するリスクや治療法についても解説!

奥歯が欠けたときの応急処置とは?放置するリスクや治療法についても解説!

私たちの歯は、前歯と奥歯の2つに大きく分けることができます。それぞれ形と役割に大きな違いが見られるのですが、そしゃく機能に関しては奥歯の方がやや重要性が増します。ここではそんな奥歯が欠けた時の応急処置法や放置するリスク、欠けた奥歯の治療法などを解説します。何かの拍子に奥歯が欠けてしまった人は参考にしてみてください。

欠けた奥歯を放置するリスクについて

欠けた奥歯を放置するとどうなりますか?
何らかの理由で奥歯が欠けた場合、何もせずに放置していると、次に挙げるようなリスクが生じます。

・リスク1:欠けた部分はむし歯になりやすい
正常な奥歯は、全体が健全なエナメル質で覆われているため、むし歯になるリスクは比較的低くなっています。口腔衛生状態が悪く、歯垢や歯石がたまっていない限り、むし歯になることはまずありません。けれども、何かの理由で欠けた奥歯は、その部分だけ抵抗力が下がっています。これまで通りに生活していたとしても、奥歯がむし歯になるリスクが高まっている点に注意が必要です。

・リスク2:奥歯がもっと欠けてしまう
奥歯が欠けた部分は、とても不安定な状態になっています。奥歯の欠け方によっては、歯質が薄くなっている部分もあることでしょう。そのような状態を放置していると、硬い食べ物を噛んだ時にさらなる損傷を招きかねません。今度は歯根に至るまでの大きな亀裂を生じさせてしまうリスクもあることから、放置するのは危険といえます。

・リスク3:痛みなどの症状が強まる
奥歯が欠けた時には痛みがなくても、放置する過程で痛みが出てくる場合があります。歯がキーンとしみる知覚過敏の症状も現れやすくなっているでしょう。奥歯が欠けた時点で治療を受けていれば、そのような不快症状に悩まされる必要はなかったのに、と後悔する人もたくさんいます。

・リスク4:歯を失うこともある
欠けた奥歯を放置していると、最終的に歯を抜かなければならなくなることもあります。これは奥歯のむし歯が重症化したり、歯の根っこの部分が折れたりした場合に必要となる処置です。歯を丸ごと1本失った場合は、インプラントやブリッジ、入れ歯などによる治療が必要となります。

奥歯が欠けてしまったらどうすればいいですか?
奥歯が欠けたら、できるだけ早く歯科を受診するようにしてください。痛みの有無に関わらず、その状態を放置するという選択肢はありません。奥歯の欠けた断片がきれいに残っている場合は、保管して歯科医院に持参しましょう。欠けた部分は、傷口がむき出しになっているような状態なので、刺激が加わらないよう配慮してください。痛みが強くて我慢できない場合は、市販の鎮痛剤を服用しても良いでしょう。

【応急処置】

欠けた部分を清潔に保つ

欠けた歯質は保管する

患部を不必要に刺激しない

痛みが強い場合は鎮痛剤を飲む

奥歯が欠ける原因について

奥歯が欠ける原因は何ですか?
奥歯は、以下に挙げるような原因で欠けることがあります。

原因1:奥歯がむし歯になっていた
奥歯がむし歯にかかっていると、歯質が脆くなっているため、食べ物をそしゃくした圧力でも欠けてしまうことがあります。

原因2:歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりでは、成人男性で100kgくらいの力が生じることがあります。歯はとても丈夫な器官ですが、それだけ強い力が加わると割れてしまう場合があるのです。とくに歯ぎしりや食いしばりは食事とは異なり、歯と歯の間に食べ物が介在していないため、噛んだ時の力を直接的に受け止めることになります。その結果、奥歯が欠けてしまっても何ら不思議ではないのです。

原因3:酸蝕症にかかっている
酸性度の強い飲み物や食べ物を習慣的に摂取していると、エナメル質や象牙質が溶けてしまうことがあります。これを専門的には酸蝕症(さんしょくしょう)といいます。酸蝕症にかかっている歯は、むし歯にかかっている歯と同様、歯質が脆くなっているため、ちょっとした衝撃が加わっても割れることがあります。

原因4:外傷
外傷による歯の破折は、前歯で起こることが多いのですが、奥歯で見られることもあります。奥歯に許容範囲を超える衝撃が加わり、歯の破折を招くのです。

奥歯がむし歯で欠けることはありますか?
奥歯がむし歯で欠けることがあります。むし歯になると歯質が脆くなるため、普通に食事をしていても奥歯が欠けてしまうことがあるのです。