義歯やブリッジとは?メリットやデメリット、そのほかの選択などとともに解説

義歯やブリッジとは?メリットやデメリット、そのほかの選択などとともに解説

歯科治療では、「義歯(ぎし)」や「ブリッジ」という言葉を耳にすることがよくあります。とくに歯を失った場合の治療法を検討している人は、歯科医師からも義歯やブリッジに関する説明があることでしょう。

インターネットで検索してみても、義歯やブリッジについて取り上げている記事が散見されるものの、今一つその違いがわからない。この記事ではそんな人に向けて、義歯やブリッジのメリット・デメリット、その他の治療の選択肢をわかりやすく解説します。

義歯やブリッジとは

義歯について教えてください
義歯は、失った歯を補うための装置の総称です。腕を失った場合は義手、足を失った場合は義足を装着するように、歯を失った場合は義歯による治療が必要になるのです。ただし、義歯というのはあくまで総称なので、具体的な装置を指しているわけではありませんので、その点はご注意ください。義歯は、入れ歯・ブリッジ・インプラントという3つの種類に大きく分けられます。何らかの理由で歯を失った場合は、この3つのいずれかを選択して治療を受けることになるのです。

ブリッジについて教えてください
ブリッジは、その名の通り「橋」のような形をした装置です。歯を失った部分に「ポンティック」と呼ばれる人工歯を配置して、左右に被せ物を連結します。ですから、歯を失った部分の両隣には、少なくとも支えとなる健康な歯が残っていなければならないのです。その健康な歯を大きく削って支台歯とすることで、ブリッジという装置を装着できるようになります。ブリッジは昔からある義歯のひとつで、保険診療で作ることが可能です。

義歯でブリッジを選ぶことのメリットとデメリット

ブリッジのメリットについて教えてください
義歯でブリッジを選ぶと、次に挙げるような7つのメリットが得られます。メリット1:外科手術が不要
ブリッジでは、歯を削るという処置は伴うものの、歯茎をメスで切開したりするような外科手術は不要です。

メリット2:自然な見た目に仕上げられる
固定式の装置は、着脱式の装置よりも見た目が自然です。保険のブリッジではインプラントほど美しい仕上がりは期待できませんが、入れ歯よりも審美性に優れていることが多いでしょう。

メリット3:食べ物を噛みやすい
食べ物を噛んだ時にブリッジがずれたり、外れたりすることはまずありません。

メリット4:装着感が良好
ブリッジには、人工歯以外のパーツが付随しておらず、装着感が良好です。違和感や異物感も少ないといえるでしょう。

メリット5:治療期間が比較的短い
ブリッジを使った治療は、1〜2ヵ月程度で終わるのが一般的です。

メリット6:保険が適用されるため費用負担を抑えられる
ブリッジには保険が適用されます。1〜3割負担で製作することが可能です。

ブリッジのデメリットについて教えてください
ブリッジによる治療では、以下に挙げる4つのデメリットを伴います。デメリット1:健康な歯を削る必要がある
標準的なブリッジには、少なくとも2本の支台歯が必要となります。その2本は、ブリッジを被せるために、大きく削らなければならないのです。健康な歯を削れば、当然ですが寿命が縮まります。

デメリット2:歯磨きしにくい部分がある
ブリッジの中央に配置されたポンティックは、歯の頭の部分しかないため、清掃性が悪いです。ブリッジ専用のフロスなどを活用しなければ、きれいにケアできないケースもあります。

デメリット3:破損した時の修理が難しい
ブリッジは複数の人工歯が連結している固定式の装置なので、破損した場合の部分的な修理が難しくなっています。

デメリット4:適応範囲が狭い
入れ歯やインプラントは、ほとんどのケースに使えますが、ブリッジの適応範囲は限定的です。歯の欠損が3〜4本連続している場合は、ブリッジの構造上、適応が難しくなります。それはブリッジを支える歯に過剰な負担がかかってしまうからです。