「自分は正常だ!」と訴える父を説得…運転卒業から始まったアルツハイマー介護の苦悩【体験談】

「自分は正常だ!」と訴える父を説得…運転卒業から始まったアルツハイマー介護の苦悩【体験談】

運転卒業~介護審査で要支援に

最優先すべき課題は、父の運転をやめさせること。これがひと苦労! 「まだまだ運転できる! 田舎では車がないと不便だし、運転にも自信がある!」という父を説得することは非常に難しかったです。

何カ月かかけて説得し続けた内容は以下の通りです。
1「運転をやめてくれれば、私が買い物や病院に運転して乗せて行くよ」と車の鍵を預かり、「運転卒業」の寄せ書き色紙を家族で作成
2「車も売れるうちに売ったほうが良いよ」と、ディーラーに査定の予約
3「バスで駅まで行く方法もある」と、バスの時刻表と駅まで行く方法を教える
4「町の巡回バスもある」と、バスチケットを購入し、乗車方法を教える
5「近くなら自転車ですべて行くことができる」と、自転車屋に一緒に行き、自転車修理と購入を検討

特に1の車の鍵を預かることは父も納得せず、怒っていましたが、仕方ありません。凶器になり得る車だけは持たせることはできなかったのです。

しかし、時間をかけて父が徐々に車生活から離れられるように。そして、介護審査から1カ月後、「要支援2」という判定が出ました。

まとめ

私は、父の尊厳を尊重しつつ介護へと導くことが非常に難しかったです。何せ本人は丈夫で「自分は正常だ、認知症ではない!子どもの世話などにはならない」と本気で思っているのですから。私の父の場合、「要介護認定の審査に申し込み」「運転卒業」までの道のりが長く険しかったように感じます。父の承諾を得たとは言え、これだけでも心苦しく、父を傷つけてしまったかもしれません。実父だからこそ多少強引に事を進めましたが、「やれるだけのことはやりきった」と今では思っています。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)

2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。

著者:丸田さな/40代女性・主婦

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています

著者/シニアカレンダー編集部
「人生100年時代」を、自分らしく元気に過ごしたいと願うシニア世代に有益な情報を提供していきます!

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