不整脈とは、心臓の拍動が通常のリズムから外れる状態を指します。しかし、不整脈の中には健康な人にも見られる問題のないものと、治療が必要なものがあり、適切な判断が重要です。不整脈の種類や症状、病気との関連性について「あきはばら心臓血管・内科」の山本先生に詳しく解説していただきました。
編集部
「不整脈」とはどんな状態ですか?
山本先生
通常、心臓は一定のリズムで拍動し、正常な心拍数を保ちますが、なんらかの要因でこれが変調をきたすことがあります。脈が速くなったり遅くなったり、時々脈がとんだり、リズムが不正確になったり、これら全てを「不整脈」と呼んでいます。心拍が速くなる「頻脈性不整脈」や心拍が遅くなる「徐脈性不整脈」など、いくつかの種類に分けられます。
編集部
不整脈になるとどんな症状が出るのですか?
山本先生
不整脈に伴って起こる症状は、軽度のものから重度のものまでさまざまですが、代表的なものでは息切れ、動悸、胸部不快や胸の痛み、血圧低下や、それに伴うめまいなどがあります。また、症状のない不整脈もあります。
編集部
不整脈は病気ですか?
山本先生
不整脈の多くは、実はあまり心配の無い一過性のものです。例えば「心室期外収縮」と呼ばれる不整脈は、健常であっても多くの人にみられます。しかしながら、なんらかの病気が原因となって生じていることや、危険生の高い不整脈が隠れていることも考えられます。症状がある場合や、心室期外収縮であっても健診などで回数が多いと指摘された場合は、速やかに受診することをお勧めします。
監修医師:
山本 哲平(あきはばら心臓血管・内科)
日本医科大学医学部卒業後、日本医科大学千葉北総病院や日本医科大学付属病院などで経験を積み、2022年10月より現職。医学博士、日本循環器学会循環器専門医、日本不整脈心電学会不整脈専門医、日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本不整脈心電学会評議員。
※この記事はメディカルドックにて<【心臓の専門医に聞く“不整脈”】原因は肥満や喫煙などの生活習慣の乱れ?>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
配信: Medical DOC
