事前の準備が不可欠

愛猫を乗せての車移動は、人間を乗せるのとはまったく勝手が違います。あらかじめ入念な準備が欠かせません。いちばん重視したいのは、乗車中にかかる愛猫のストレスをいかに軽減するか、という視点です。
手始めに、安全面も考慮して、キャリーケースに慣れてもらうことが大切です。そのためには、日頃からおうちの片隅にキャリーケースを置いて、お食事処やリラックス場所として活用してみてくだい。「怪しいものではない」と理解できれば、愛猫もすんなり入ってくれるようになります。
キャリーケースに慣れてもらうことは移動の際に便利なだけでなく、災害時に一緒に避難する際にも役立ちます。
同じように、ハーネスを着用できるようになっておくと、脱走対策の手助けになります。実際に試みる際は、無理強いだけは避けるようにしましょう。
室内で飼い主さんと遊ぶ時につけてみて、徐々に装着時間を増やしていくことや、まずは装着面積の少ないものから挑戦してみるなど、少しずつ慣らしてあげると成功しやすいケースが多いです。
ぶっつけ本番で外出してしまうと、愛猫がパニックに陥り、調子を崩してしまう恐れもあります。事前にキャリーケースでの近所散歩をこなして、外の雰囲気になじんでおけば、必要以上に混乱せずに済みます。
このほかにも、ポータブルトイレや動物病院で処方してくれる猫用の酔い止め、キャリーケースの中に入れるお気に入りのおもちゃ、タオルなどの準備も、愛猫の車移動をサポートしてくれます。
ドライブ中のNG行為とは?

今さら言うまでもないことですが、愛猫を膝に乗せながらの運転は、重大な事故を招く危険性があるため、絶対にやめてください。ちょっとした気持ちの油断が、取り返しのつかない悲劇につながってしまいます。
乗車中は、「キャリーケースに入ってもらう」のが鉄則です。キャリーケースは、後部座席に置いて、シートベルトで固定するのが理想的。助手席に置くと、走行中、愛猫のことが気になって、事故のリスクが高まります。
猫は一般的に環境の変化が苦手で、車に乗ること自体にストレスを感じている場合もあります。車に慣れてもらった後も、愛猫に負担をかけないように、なるべく長時間のドライブは避けたほうが無難です。
飼い主さんのなかには、好きな芳香剤を置いたり、車内に限ってタバコを吸ったりする飼い主さんもいるかもしれません。猫は非常に嗅覚が鋭く、芳香剤やタバコの匂いに強い刺激を受けてしまうこともあります。乗車前には改めて匂いをきれいに取り除いておくことが肝心です。
配信: ねこちゃんホンポ