<メダリスト>一年間の練習を経て大成長を遂げたいのり 一方、理凰の闇も明らかに…

<メダリスト>一年間の練習を経て大成長を遂げたいのり 一方、理凰の闇も明らかに…


アニメ「メダリスト」第10話より / (C)つるまいかだ・講談社/メダリスト製作委員会
フィギュアスケート選手を目指す少女・結束いのり(CV:春瀬なつみ)と、元アイスダンス選手のコーチ・明浦路司(CV:大塚剛央)がタッグを組み、フィギュアスケートの世界で頂点を目指す「メダリスト」(毎週土曜深夜1:30-2:00ほか、テレビ朝日系で放送/ディズニープラス「スター」にて単独最速配信開始、ABEMA・FOD・Hulu・Leminoほかで順次配信)。原作は「アフタヌーン」(講談社)で連載中の人気漫画で、「次にくるマンガ大賞2022」コミックス部門第1位をはじめ、第68回小学館漫画賞一般向け部門、第48回講談社漫画賞総合部門を受賞するなど、面白さは折り紙付き。3月8日に放送されたscore10は、一年の月日を経て成長したいのりの姿を描いた「夜に吠える」。(以下、ネタバレを含みます)


アニメ「メダリスト」キービジュアル / (C)つるまいかだ・講談社/メダリスト製作委員会

■5級にまで成長したいのり、光の舞台まであと一歩!

月日は流れ、いのりは2度目の「名古屋港杯」を迎えていた。初めての大会に緊張しっぱなしだった一年前とは打って変わり、終始落ち着いた様子で演技を終え、見事5級クラスで優勝を果たす。6級になると「全日本ノービスA」、つまりいのりが目標とする狼嵜光(CV:市ノ瀬加那)と同じ舞台に立てるため、あともう一息という状況だ。しかし6級に合格するには2回転のアクセルジャンプを成功させる必要があり、これが多くの人にとって壁として立ちはだかっていた。いのりもまた、練習してもなかなかジャンプを成功させることができない。それでも決して諦めない姿勢に、司は改めていのりの成長を感じるのだった。

冒頭、一年の時を経て、大きく成長したいのりの姿が印象的だった。ダブルフリップ、ダブルトウループ、ダブルループの3連続ジャンプを落ち着いて成功させるなど、演技シーンは短かったものの、一年前とは別人のような滑りを披露。score04で描かれた初めての名古屋港杯では、緊張のあまり練習タイムのジャンプをことごとく失敗し、本番で失敗したらどうしようとナーバスになっていたことを考えると、感慨深いものがある。いのりの成長にはSNSでも、「めっちゃ成長してるじゃん!」「始めて1年で5級ってほんと凄い」などの声があがっていた。一方でその裏では、夜鷹純(CV:内田雄馬)と鴗鳥理凰(CV:小市眞琴)の対立も描かれていて、輝かしいいのりの成長ドラマとは真逆とも言える、なんとも仄暗い雰囲気が漂っているところも見逃せないポイントだ。

■司、憧れのメダリストを前にキャラ崩壊!?

いのりの練習中、高峰瞳(CV:加藤英美里)から呼ばれた司は、喫茶店で鴗鳥慎一郎(CV:坂泰斗)と鴗鳥理凰の親子と対面する。慎一郎からの申し出は、伸び悩みを感じている理凰を、少しのあいだルクス東山FSCで指導してほしいとのことだった。この申し出を快く引き受けた瞳は、担当コーチに司を推薦。こうして司は、一時的にだが理凰を預かることになり、さっそくいのりたちといっしょに練習を開始する。理凰のダブルアクセルを見た司は、その技術の高さやセンスに感心して素直に褒めちぎるものの、自分にそこまでの才能はないと諦めている理凰は、司の褒め言葉を素直には受け入れないのだった。

ここでは、司の憧れの人物である鴗鳥慎一郎との対面シーンに注目。ふだんは緊張とは無縁の司だが、この時ばかりは震えが止まらず、顔もこわばりっぱなし。理凰のコーチを任命された際には汗ダクになって驚愕の表情を浮かべるなど、これまで以上のコメディに振り切ったキャラ描写を見せてくれた。とくに慎一郎が「理凰をなにとぞよろしくお願いします」と深々と頭を下げた際は、司は大きく顔を引きつらせ、さらにその直後には理凰にビビるいのりの表情が映るなど、師弟そろっての顔芸リレーも見事だった。これにはSNSでも「銀メダリストに頭を下げられたw」「鴗鳥親子に師弟が追い込まれていく」などの声があがっていた。ちなみに司がスケートを始めたのは中学時代に夜鷹純の滑りを見たことがきっかけだが、慎一郎に対してはもっとピュアな憧れの気持ちのようで、瞳が言うように「ファン」という形容がぴったりくるだろう。とは言え、理凰のジャンプが慎一郎とは違う「型」であることを瞬時に見抜くなど、分析能力の高さは相変わらずで、さすがの一言だ。


アニメ「メダリスト」第10話より / (C)つるまいかだ・講談社/メダリスト製作委員会


アニメ「メダリスト」第10話より / (C)つるまいかだ・講談社/メダリスト製作委員会
■理凰との大ケンカで、さらに闘志を燃やすいのり

レッスンが終わって帰ろうとする理凰に何気なく話しかけたいのり。しかし理凰は、実績のはっきりしない司のことはコーチとして信用できないと断定し、いのりに対しても「上目指す気あるなら、今からコーチ変えたら?」と言い放つ。これに激怒したいのりは「勝てるもん!」と叫ぶと、さらに狼嵜光にも勝つと宣言。理凰も「できないんだよ!」と猛反論して激しい口論となるが、最後は司が止めに入ってことなきを得る。この一件でさらに気持ちに火がついたいのりは、今年中に6級のテストに受かり、さらに全日本ノービスに出場したいという決意を露わにする。成長著しいいのりであっても、さすがにそれは難しいと伝える司だったが、陸地で2回転アクセルを成功させるいのりの姿を見て前言を撤回。いっしょに全日本ノービスを目指すことを決めるのだった。

終盤では、理凰が抱える悩みや苦しみにスポットが当てられた。理凰が自分に才能がないと思っているのは、間近で光や夜鷹純の滑りを見てきたから。圧倒的な才能を前にして自信をなくしている状態だからこそ、光に勝つと言い切るいのりに余計に反発してしまったのだろう。しかしそんな理凰も、心の奥ではいのりの前向きな姿勢を羨ましいと感じているようで、完全に自分の可能性を諦めたわけではないようにも思える。この理凰の苦しい胸の内にはSNSでも「理凰はかなり拗らせてるなあ」「でも実際これって“あるある”だよなあ」などの声が集まっていた。一方で、どこまでも強いメンタルを発揮したいのりに対しては「もはや見習いたいくらい強メンタル」「タンカ切るいのりカッコいい!」という声が寄せられていた。さて、次回score11は3月15日に放送予定。期待して待とう!

◆文/岡本大介


アニメ「メダリスト」第10話より / (C)つるまいかだ・講談社/メダリスト製作委員会

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