“脳の神経変性”の治療効果も期待できる
さらに、クルクミンには脳を老化から保護する作用があることも最近注目されています。
脳の中にミクログリアという細胞があり、神経細胞の正常な働きをサポートして、脳の中を安定化させるために重要な役割を果たしています。
正常な状態ではミクログリアは脳の保護的な働きをしますが、活性化してしまうと脳の酸化ストレスを増加させて神経の炎症を誘発してしまいます。
ミクログリアが活性化する状態は、アルツハイマー病やパーキンソン病、ALSなどの神経変性疾患によく認められる病態です。
クルクミンはミクログリアの活性化を抑える作用があるので、神経の炎症が抑えられて、脳の神経変性に対して治療効果が発揮できることが注目されているのです。
血糖コントロールがあまりうまくいっていない人や糖尿病の治療をしている人などは、たくさんの合成された薬を飲むより、安全性や信頼感が高いクルクミンを試してみるといいのではないでしょうか。
(TEXT:山田周平)
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画像提供:Adobe Stock
石黒成治先生
消化器外科医、ヘルスコーチ。
1973年、名古屋市生まれ。1997年、名古屋大学医学部卒。国立がん研究センター中央病院で大腸癌外科治療のトレーニングを受ける。その後、名古屋大学医学部附属病院、愛知県がんセンター中央病院、愛知医科大学病院に勤務する。2018年から予防医療を行うヘルスコーチとしての活動を開始。腸内環境の改善法、薬に頼らない健康法の普及を目的に、メールマガジン、YouTube、Instagram、Facebookなどで知識、情報を分かりやすく発信している。Dr Ishiguro YouTubeチャンネル登録者数は48万人超(2025年1月時点)。
配信: クックパッドニュース
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