妊娠初期の流産は、妊婦さん自身の行動が原因で起こるものではないことがほとんどです。しかし、「流産を防ぐためにできることはないのか」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、初期流産のリスクを少しでも減らすために意識すべき生活習慣や、妊娠中の過ごし方について、「折野産婦人科」の折野先生に詳しく伺いました。
監修医師:
折野 一郎(折野産婦人科)
大阪医科大学(現・大阪医科薬科大学)卒業。その後、大阪医科大学附属病院(現・大阪医科薬科大学病院)、市立ひらかた病院、高槻赤十字病院などで勤務医として経験を積む。2011年、大阪府枚方市に位置する「折野産婦人科」の院長に就任する。日本産科婦人科学会専門医。母体保護法指定医。
編集部
初期の流産を防ぐためには、どうしたらいいのでしょうか?
折野先生
初期の流産の原因は胎児側にあることがほとんどで、妊婦さんの生活習慣が流産を引き起こすことは基本的にありません。しかし、強いて言うなら「ストレスを溜めない」「激しい運動を避ける」「重いものを持たない」などが対策として挙げられます。ただし、必要以上に安静にする必要はなく、むしろ適度な運動は必要です。
編集部
ほかには何かありますか?
折野先生
妊娠初期に限らず、妊娠期間を通して言えることですが、喫煙や飲酒は避け、カフェインや香辛料などの過剰摂取も控えましょう。また、下半身を冷やさないことも大事です。加えて、葉酸のサプリメントの摂取も推奨しています。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
折野先生
妊娠年齢の高齢化に伴い、初期流産の割合は上がっていると言われています。しかし、過度に心配すると、かえって母体にストレスがかかります。できるだけ不安にならず、リラックスした状態で妊娠期間を過ごしましょう。ただし、繰り返し流産になる場合は「不育症」など母体側に原因があることも考えられます。不育症の場合は検査をする必要があるので、医師に相談してください。
※この記事はメディカルドックにて<妊娠初期の流産の原因や兆候を産婦人科医が解説 早期流産の確率はどれくらい?>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
配信: Medical DOC
関連記事:
