ペットボトルの循環利用が拡大、使用済みボトルを新ボトルに再生する「ボトルtoボトル」比率が初の3割超え/清涼飲料業界

ペットボトルの循環利用が拡大、使用済みボトルを新ボトルに再生する「ボトルtoボトル」比率が初の3割超え/清涼飲料業界

〈リサイクル率85.0%、欧米諸国と比べても高水準〉

PETボトルの「リサイクル率」は85.0%で、前年に続き目標水準(85.0%)を維持した。猛暑などによる販売数量の増加により、前年度比では1.9ポイントの微減となったものの、高い水準を保っている。回収されたPETボトルは、国内で41万5千トン、海外で12万6千トンが再資源化され、合計で54万1千トンにのぼる。

欧米諸国と比べると、欧州のリサイクル率は42.7%(2021年度)、米国は19.6%(同年度)で、日本のPETボトルリサイクルの仕組みが国際的にも進んでいることがわかる。

また、焼却時の熱を活用する「サーマルリサイクル」などを含めた有効利用率は98.6%となり、前年度(98.8%)よりわずかに低下したものの、依然高い水準が続いている。

〈軽量化の取り組みも継続〉

また、PETボトルの軽量化も進展している。2023年度の指定PETボトル全体の軽量化率は、2004年度比で28.4%に達した。これにより年間で約23万7千トンのプラスチック削減効果が生まれ、「第3次自主行動計画2020」で掲げた軽量化目標(25%以上)も引き続き上回る結果となった。