大ヒット朝ドラ主演の30歳女優への批判に反論。特徴的な声の魅力、ラジオでの発言を読み解く

大ヒット朝ドラ主演の30歳女優への批判に反論。特徴的な声の魅力、ラジオでの発言を読み解く

 訳もわからず書かされているのか、それとも意図的に書いているのか……。いずれにせよ、伊藤沙莉についての不名誉な批判記事を看過できないなと思った。

 特別な義務感からではない。ただ反論の筆が自然と運ぶ。記事の中で問題視される伊藤沙莉の発言はむしろ自然なことであり、あのハスキーボイスは愛すべきものなのだから。

 主に男性俳優の演技を独自視点で分析するコラムニスト・加賀谷健が、伊藤沙莉を不自然に批判するネット記事に対して反論を試みる。

伊藤沙莉をめぐる好感度

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 リソース、根拠、見識等々、あらゆる観点から見て不安要素でしかないのがネット情報というものだから、いちいち腹を立ててもバカらしいのはわかっている。それでもなお、これは看過できないなと思う不遜で不自然な批判記事を読んだ。

 不名誉極まりない記事タイトルを明記するのは差し控えるが、そこに書かれていた主旨は、伊藤沙莉をめぐる好感度である。書き手は、いくつかの事例を紹介しながら、CM起用時のイメージの違いや伊藤の発言の是非を問う。

 後者については、伊藤と共演歴がある俳優とのポッドキャスト上のやり取りである。俳優の演技を上手い下手で見ないでほしい。それは好みの問題でしかない。という発言らしいが(筆者は実際にリスナーではなかったので、書き手の文字起こしを信用する)、そうか、俳優のこんな素朴な主観が批判の対象になるものなのか……。

演技の上手い下手

 好き嫌いで論じてしまうのは「逃げ」みたいな批判的声が紹介されているが、この書き手はどうやら自らの見識が揺らがず、誤読の余地がないように他者の批判的言説を頼りにしているらしい。

 例にもれず、「○○関係者」などという無記名の有識者(?)による冗長なコメント文まで実に丁寧に引用している。百歩譲って、「好き嫌い」と明言してしまった伊藤の言葉はたしかに誤読される余地があるものだったかもしれない。

 いやでも実際のところ演技の上手い下手は、誰にもわからない。いや、たしかに下手な演技というのはある。それは非常にわかりやすい。一方で上手い演技となると、映画を生業にしてきた筆者が、第一線の映画監督を相手に対話を重ねてきても、いつもお互い疑問符が残るくらい複雑なものだ。

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