4月2日は、国連が定めた「世界自閉症啓発デー」です。自閉スペクトラム症は、発達障害のひとつで、弘前大学大学院の研究グループは、5歳の自閉スペクトラム症の国内有病率が3%以上と推定されると報告しています。また注意欠如多動症(ADHD)や知的発達症(ID)などと併存するケースも多く、併存率は88.5%と発表(※)しています。
2025年4月から小学4年生になるもっくんが自閉スペクトラム症と軽度知的障害と診断されたのは4歳のときです。母親のもっくんママは、YouTube「もっくん&かりんとう」で、もっくんと妹のかりんちゃんの日常を配信しています。もっくんママに、もっくんが生まれたときのことや気になる様子について聞きました。2回インタビューの前編です。
さかごで切迫早産と診断されて入院。帝王切開で2814gの元気な男の子が誕生
もっくんママは、結婚して1年ぐらいでもっくんを授かりました。
「夫とは、オンラインゲームで知り合いました。一緒にゲームをしていて優しくて頼りがいがあるいい人だな~と思うようになり、おつき合いを始めました。
トントン拍子に結婚の話になり、結婚から1年で赤ちゃんを授かりました。妊娠がわかったときは、すごくうれしかったです」(もっくんママ)
もっくんは妊娠10カ月に入ってすぐに生まれました。
「ずっとさかごのままで、妊娠29週に切迫早産(せっぱくそうざん)と言われて入院したんです。おなかの張りが強かったのですが、張り止めの点滴が効かずに、大学病院に救急搬送されて、MFICU(母体胎児集中治療室)に入院することに。ベッドに寝てずっと安静の状態でした。しかし、陣痛が来て、さかごだったので帝王切開で産むことになりました。
生まれたばかりのもっくんを見たときは『元気に生まれて来てくれてありがとう!』と心から思いました。出生体重は2814g、身長は48cmでした」(もっくんママ)
生後2カ月から母乳が上手に飲めずに、離乳食に興味を示さない
もっくんママは、生後2カ月ごろからもっくんの子育てが「なんか大変だな・・・」と感じ始めます。でも最初は、「育児は、みんな大変なもの」と思っていたそうです。
「最初に困ったのは授乳です。母乳で育てていたのですが、生後2カ月ごろから急に上手に飲めなくなりました。そのため搾乳をした母乳を哺乳びんで飲ませたり、開業している助産師さんから授乳指導を受けたりしましたが、なかなかうまくいかなくて・・・。そのころ1回の授乳時間に、1時間ぐらいかかっていました」(もっくんママ)
次に困ったのは離乳食です。
「離乳食を始めたころは、とにかく食に興味を示さず食べてくれないんです。とくにおかゆを嫌がりました。
しかし生後9カ月ぐらいになり、ふと『白米なら食べるかな?』と思って、少し食べさせてみたところ、まるで急に食のスイッチが入ったように、離乳食の準備中にも『早く~』と言わんばかりに、私のそばから離れないし、お皿が空っぽになると『もっと~!』とかんしゃくを起こすようになりました。1歳前は、3回の離乳食のほか午前と午後に補食を1回ずつ食べさせていたのですが、いくら食べても満足しないんです。
また、ケラケラと笑わないのも気になってはいましたが、クールな子なんだろうな~と思っていました」(もっくんママ)
配信: たまひよONLINE