いざ神様を祀る拝殿へ。久しぶりのご祈祷に感動!
今回の一番の目的は、32歳の前厄以降にやってこなかったご祈祷を受けるため。とくに節目の年でもないのですが、なぜか寒川神社では絶対に受けたかったんですよね。毎年のようにお詣りしていた熊野本宮大社では、一度もご祈祷を受けようと思ったこともないのに、不思議ですよね。
というわけで真っ先に客殿に向かったのですが、そこでひとつ疑問が。拝殿で参拝してからご祈祷を受けたほうがいいのか、ということ。神社の方に聞いてみたら、ご祈祷はもっと近くでご挨拶だできから必要ないですよ、と、当たり前のことをいわれました。私、ご祈祷のこと知らなすぎ(笑)。で、お願いできることを2つ選べるとのことで、ひとつは寒川神社らしい「八方除け」を選びました。ちなみにご祈祷の受付時間は、午前8時から午後5時までの年中無休(お正月期間は受付開始時間が早くなるそう)。ご祈願料は3,000円からですが、初めての方は5,000円以上が一般的とか。
というわけで、すべてを済ませて2階の待合室へ。そちらでは、すでに50人くらいの方たちが待機していました。年間約30万件のご祈祷を執り行い、日本一の御祈祷数を誇るそうなので、悪天候ながらもこの混雑っぷりは納得。15分くらい待っていると、自分のセクションの番号が呼ばれて1階で白衣を着てから、いざ本殿へ。
ご祈祷の受付は客殿にあります
いざご神祭を前にするとなかなかの迫力で、普段猫背の筆者もさすがに背筋がピンと伸びました。そしてなんだか涙が流れそうになったんです。どうしてか自分でもわからないのですが、たぶん「やっと、この前に来れた」というような安堵の気持ちから、涙が流れそうになった気がします。もしかすると霊感が強いのか? いろいろ感じやすいタイプ、というのもあるかもしれません。
儀式は神職の太鼓でスタート。30人ほどご祈祷を受けていたのですが、祝詞(のりと)がはじまるとより一層厳かな雰囲気に。自分の名前や住所、祈願の内容を無事に読み上げられ、儀式は約30分で終了。その後に神職から玉串(たまぐし)を受け取り、神前にお供えをしてお礼と感謝を伝えました。ここまでの一連の流れがとても神々しく、改めてご祈祷できて本当によかったです。
授与品として、記名板剣神札・八方札(九体)などをいただきました
神嶽山神苑の入り口がこちら。風情があって素敵ですが、一歩足を踏み入れると世界が変わります
寒川神社のパワーはご本殿の裏にもアリ。
ご祈祷を受けた者だけが行くことができる神嶽山神苑へ
実はもうひとつ、ご祈祷を受けた目的があります。それが2009年まで禁足地として、足を踏み入れることができなかった神嶽山神苑(かんたけやましんえん)です。ここはご祈祷を受けた参拝者のみの入苑が許されるようになった神域で、ぜひとも伺いたかったんです。ちなみに入苑券はご祈祷の受付でいただくので、なくさないようにしましょう!
まずは手水舎で手を清めたら、すぐ隣にある難波の小池へ。ここは古来より御本殿の真裏に位置し、寒川神社の起源に深く関わりのある神聖な泉として伝えられています。さらにご神体として崇めていたのではないかともいわれ、心身を浄化したり邪気を祓うことができるとか。1月2日の追儺祭では、池の水を竹筒に汲んで神前に供えた後に境内に撒き、一切の邪気を祓うんだそうです。また、難波の小池は今もなお立ち入りが許されておらず、撮影も禁止でした。
八氣の泉は手水鉢と同じく、旧三の鳥居の基礎石から湧水が出ているそう
神嶽山を通して大明神を裏から拝むことができる裏参拝所で手を合わせ、池泉回遊式の日本庭園へ。陰陽の関係を現してあたりには八方除けの精氣が漂う八氣の泉(はっきのいずみ)に加え、個人的には武田信玄が奉納した兜などが展示されている方徳資料館も見どころ。写真は掲載できませんが、寒川神社の歴史なども知ることができ、なんだかんだ1時間以上滞在しちゃいました。
体が冷えて小腹も空いていたので、茶室「和楽亭」でひと休み。運よく窓際の席に座れたのですが、神楽や雅楽が行われる石舞台などが見える絶景を楽しむことができました。あと、お抹茶も季節のお菓子もとても美味しかったです! そして受付に戻った際に、御神水を入れるボトルを発見! 難波の小池で湧き出ている御神水とのことなので、せっかくなのでいただくことに。
寒川神社にお詣りに行って、神嶽山神苑に寄らないのはもったいないと思うほど、本当に素敵な場所でした。入苑の期間は3月上旬から12月13日まで、時間は午前9時から午後4時。さらに毎週月曜は休苑(祝祭日は開苑)になるそうです。
お菓子は金沢の和菓子店「落雁 諸江屋」でつくられた神社オリジナル。拝服料は500円〜で、季節のお菓子は月に2回変わるそう
300円を納めて、御神水用のボトルをいただきました
寒川神社のおみやげに八福餅を購入。12個入り¥1,260
配信: オトナミューズウェブ