「一般的に、姑は嫁のことを『息子が選んだ相手だから』と、好意的に捉えていますが、あくまでもそう努めているだけなんです。嫁の言動によっては『こんな女に息子をとられたなんて』『やはり嫁には相応しくない』と、一気に敵対心を持たれてしまう。非常に繊細な関係なんですよ」
とは、夫婦関係研究家の岡野あつこさん。つまり、不仲になる一因は、姑の中に根付く負の感情を呼び覚ましてしまうことなのだ。では、そうさせないためにどう関わればいい?
「例えそりが合わない人だったとしても、年長者であり愛する夫の母であるという気持ちを忘れず、敬うことが大事。姑の前では、何事においても『お義母さんには敵いません』『私は未熟者ですが、お義母さんにならって一生懸命がんばります!』というアピールをしましょう。こういう姿勢でいると、姑も自然と『可愛らしい子だな』『いろいろ教えてあげなきゃ』と思ってくれるはずですよ」(岡野さん以下同)
さらに、適度な遠慮も大事とのこと。例えば夫の実家にあいさつに行った際、姑が「ゆっくりしていって」と言ったとしても、本当に長居するのはNG。気持ちだけ受け取り、頃合いを見て帰るのが得策だそうだ。さじ加減が難しいところだが…こういう意識を持っているかどうかだけでも、姑に伝わる印象は変わる。
ただ、ここまで低姿勢で接しなければいけないとなると、「子どもを預かって欲しい」といった“お願い”はタブーなのだろうか?
「完全にダメではありませんが…姑は嫁の楽しみのために利用されるのを極度に嫌うので、それなりの理由が必要になります。冠婚葬祭など“絶対に外せない用事”だったり、『夫の会社の接待に夫婦で参加しなければいけない』といった“夫の利益に繋がる用事”を理由にしましょう。また、バレない保証があるならそれらしい理由を作ってお願いするのもありだとは思いますよ。嘘も方便、と言いますしね」(同)
ただし、限度はわきまえるべし! ちなみに、核家族化の進んだ現代は、姑と会う機会が少なくなりがちだが、できれば月に1、2回は様子伺いの電話や手紙などで交流をはかるべきだという。
結婚生活を送るということは、姑と付き合うことでもある。ここで紹介した意識を忘れず、うまく付き合っていこう!
(松本まゆげ+ノオト)