まず気になるのは、相手の不貞の調査方法。探偵事務所が思い浮かぶが、自分で配偶者を尾行するのはだめなの?
「一般人がパートナーの“浮気相手”を尾行すると軽犯罪になってしまいますが、『探偵業法』という法律のなかで仕事をしている探偵ならば尾行行為が認められます。それに、ご自身で行動するとトラブルになりがちです。もしご主人の会社の前で奥さまが張り込みをしていたら、変な噂が立つ可能性もありますよ」(佐藤さん 以下同)
たしかに、自分で相手の行動を監視するというのは現実的に考えると難しい。では、実際に探偵に依頼するとしたら、どのくらいの費用がかかるのだろう?
「例えば、ご主人が大きなビルに入った会社に勤めているとしましょう。すると、出入口が5~10個になる場合もざらです。結果、10人分の人件費が必要となりますし、精度を高めようとすると必然的に高額になります。相場としては、1日に20~30万円でしょうか」
浮気調査の平均日数は、最低でも3日~1週間が多いとのこと。プロを雇っておきながら低料金では済まないとはわかりつつも、安く済ませたいという気持ちもあるのだけど…。
「なかには低価格を提示され、後に莫大な追加料金を請求するケースもあるようです。結果、数百万円もの高額料金を取られてしまった方もいます」
そういうケースにひっかからないために、どういったポイントで探偵事務所を見極めればいいのだろう?
「ホームページで低料金を謳っている事務所もありますが、直接お会いしてその料金の理由を伺ってください。例えば、お手頃な基本料金+成功報酬を打ち出す事務所もありますが、そもそも“成功”の定義が曖昧です。証拠を掴めばいいのか、浮気相手の身元を確定させればいいのか、成功をどういう意味で捉えるべきかをきちんと確認しましょう。また、経費も必要になってくるのでその点も明確にするべきです」
探偵を雇う場合は、実際に会って説明を受けるのがマストといえそうだ。と、次に気になるのは不貞が明らかになって離婚を切り出したい場合。離婚調停の間に入ってもらう弁護士のチョイスに悩むが…。
「弁護士の候補がいたら、やはり一度は実際にお会いしてください。弁護士は医者の内科や外科のように細分化されておらずひとくくりですが、得意・不得意分野があります。自分の悩みを具体的に伝え、その反応を見て自分に見合った活動をしてくれるかで判断しましょう」
弁護士は “畳み掛けるタイプ”“時間をかけるタイプ”など、人によって得意な戦法がある。自分の性格や調停におけるイメージと照らし合わせ、相性の良さそうな人を選ぶのが重要だという。
「また、費用は3~4カ月程度の期間で協議・調停への移行を想定し、最初の着手金で約20~30万円かかります。その後に成功報酬も発生するので、お忘れなく」
もちろん、これはケース・バイ・ケース。相手が一方的に悪ければ別だが、夫婦の仲は一筋縄ではいかない。話し合い期間が長引く可能性もあり、そうなると費用は当然高額に。調停は1カ月に1回程度行われ、毎回弁護士への日当3~5万円を支払わなければならない。
不倫が原因で巻き起こる修羅場。浮気や不倫で悩んだ場合は一人で抱え込まず、まずは専門家や弁護士に相談してみてはいかがだろうか?
(寺西ジャジューカ+ノオト)