子どもと一緒に劇場デビュー!初めて舞台鑑賞をするときの注意点は?

第1回 冬休みはママと一緒に劇場デビュー!子供の観劇マナーを教えて
冬休みや夏休みなど、大きなお休みのときは子ども向けのイベントも多く、親子で「劇場デビュー」するのに最適な時期! でも初めて子どもを劇場に連れていくのに、お行儀よくしてくれるか、飽きずに観てくれるか心配も…。今回は、子どもの劇場デビューの際に知っておきたいマナーや豆知識を、ダンス・バレエを中心に記事を執筆するライターの森菜穂美さんに聞きました。

子どもと一緒に劇場デビュー!初めて舞台鑑賞をするときの注意点は?

4歳からでも観られる舞台が多数!演目の選び方は?

年間100公演以上鑑賞し、自身も4歳のお子さんがいる森さん。「最近は未就学児NGではなく、4歳から入場できる公演が増えてきた」と言います。

「子どもでもあらすじがわかるように解説が入ったり、子どもも一緒に体験できるワークショップ形式だったりと、小さなお子さんも飽きずに観られる工夫がされた公演は増えています。とくに大きなお休みのタイミングでは、子ども向け企画が多いですよ。また、新国立劇場や東京芸術劇場など、公共劇場には託児室が設けられているところも多く、お子さんを預けて舞台鑑賞をすることもできます」(森さん、以下同)

子どもが観るのによい舞台は、どんなものがありますか?

「子どもは暗いところが苦手なので、照明の明るい演目がよいと思います。バレエやミュージカルもいいですが、私のおすすめはコンテンポラリーダンス。バレエやジャズダンス、ヒップホップなど、既定の概念にとらわれずに生み出された自由なダンス。NHK教育テレビでおなじみの近藤良平さん率いる『コンドルズ』が有名ですね。動きの面白いものも多く、子どもも飽きずに楽しみやすいと思います」

劇場に到着したら、開演前までにやっておくとよいこと

では、いざ劇場へ! 到着したらすぐにおこないたいことが、いくつかあるそうです。

「背の低い子どもでも観やすいように、座席に敷いて高くするためのクッションが用意されています。劇場によって貸し出しの定義はさまざまですが、身長130~140cm以下のお子さんに貸し出し可能なところが多いようです。このクッションが個数限定なので、遅れて行くと入手できない場合も! 早めに劇場入りして、確保したいところです」

劇場によっては用意がない場合もあるので、事前に問い合わせておいたほうがよさそう。

「それから、やはりトイレの問題ですよね。とくに幕間は長蛇の列になることが多いので、開演前に済ませておきたいところです。おむつが完璧に取れていないお子さんの場合、そのときはおむつをしておいたほうが安心。

また、上演中にお腹がすくとぐずってしまうこともあるので、小腹を満たしてから劇場入りを。客席内での飲食は禁止ですが、ロビーではOKの会場がほとんどです。飲食物を購入できる劇場は多いですが、数が少ないのと値が張ることが多いので、好きなものを持ち込んだほうがよい ですよ。なお、その場合はにおいの強くないものを選びましょう」

上演中、子どもに教えておきたいマナーとは?

上演中、立ち上がったり、おしゃべりしたり…飽きてしまって、ついそんな行動に出るお子さんも多いもの。森さんはどのように対処されていますか?

「まず、上演中に『してはいけないこと』を言い聞かせておきます。おしゃべりすること、大きな音を立てること、立ち上がること、身を乗り出すこと、座席を離れることなど、NGマナーを言い聞かせておきます。

それから、子どもが飽きてしまうのは、あらすじがよくわからないとき。お芝居やバレエ、ミュージカルなど、話の筋があるものは事前に調べて、子どもに読み聞かせたり、解説したりして、どんなストーリーかを覚えてから観るとよいでしょう」

子どもが「どんな舞台が好きかわからない」ときは、一緒に動画を観て、観に行きたい演目を探すのも手だそう。クラシックのコンサートなのか、ミュージカルなのか、ダンスなのか…子どもが興味を持つものを一緒に探るのも楽しそうですね!
(取材・文:富永明子)

※本記事の情報は執筆時または公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

お話をお聞きした人

森菜穂美
子ども時代をロンドンで過ごす。企業広報、PR会社勤務、映画宣伝などを経て、フリーランスに。おもにダンス・バレエを中心に記事を執筆・翻訳。新聞、雑誌や海外・国内のWEBサイト、バレエ公演のパンフレットに日本語/英語で寄稿。年間100公演以上観劇し、海外でもバレエ公演を多く鑑賞。趣味でも大人バレエレッスンを受講。
子ども時代をロンドンで過ごす。企業広報、PR会社勤務、映画宣伝などを経て、フリーランスに。おもにダンス・バレエを中心に記事を執筆・翻訳。新聞、雑誌や海外・国内のWEBサイト、バレエ公演のパンフレットに日本語/英語で寄稿。年間100公演以上観劇し、海外でもバレエ公演を多く鑑賞。趣味でも大人バレエレッスンを受講。