キャリアコンサルが指南! 自己肯定感低い30歳編集者が自信を取り戻す!?・後編
この記事は「アリシー」から提供を受けて掲載しています

キャリアコンサルが指南! 自己肯定感低い30歳編集者が自信を取り戻す!?・後編

第4回 人生迷子の30歳カウンセリング
【人生迷子の30歳カウンセリングvol.3 -後編-】
30歳を目前に、女性はこれからの人生について色々と悩むもの。キャリアコンサルタントでもある筆者・加藤晶子が、仕事もプライベートも一緒に考えます! 今回のご相談者は、アリシーの副編集長。最近大きなチャンスも舞い込み順調に見えますが、仕事・恋愛・人間関係とモヤモヤは尽きないようです。頑張り女子の葛藤を紐解いてみました。

■今回のご相談者はこの方

藤田さん(30歳)
アリシー副編集長。編集ライター、Webディレクター。独身。常に何かしらで悩んでいるのが悩み。人に怒れないことで悩んでいたが、今では怒らないようにするにはどうしたらいいのか悩み中。フリーランスゆえ、今後のキャリアについてはそろそろ腰を据えて考えたいと思っている。

■価値観が全く合わない人とはどう付き合ったらいい?

藤田さん:価値観が絶対にすり合わないっていう人と向き合わないといけない時って、どうしたらいいでしょうか。話し合いをしても、「それはあなたの“普通”であって、私の“普通”じゃありません」と言われたことがあって。

筆者:その場は、お互いの妥協案を探らなきゃいけない場だったら、妥協しないとだけど、そうじゃないのであれば、あなたはあなた、私は私でそのままでいいと思います。

人は人を変えることはできないんですね。変えようとすればするほど、関係は拗れるし、うまくいかなくてもっとイライラしてしまいます。でも、自分を変えることはできます。もし相手に変化を起こしたいと思ったら、自分が歩み寄るか、自分が歩み寄らないまでも、相手の価値観を選択肢の一つとして入れて、とやかく言わないのがいいですね。

藤田さん:今の私の悩みは全部それですよね。

筆者:そうですね。だから前回お話した、「事実」と「感情」の切り分けが必要です。別に感情をなくせと言っているわけではなく、事実とは関係ないものとして扱うということです。
藤田さん:事実は事実としてだけ受け止めて、感情的にならないよう切り替え上手になりたいのですが、どうすればいいのでしょうか。平気な振りをしちゃうんですよね。でもそれは違うと思うし……。

筆者:それは感情を抑えているだけですね。よくないです。捉え方を変えるのとは違って、それだとすごいストレスが溜まるから、やっぱり物事の見方を変えるっていう意識を働かせていく方がいいと思います。

■自分にも他人にも厳しく、自分を認められない

藤田さん:私、自己肯定感が超低いんですよ。周りの人がすごい褒めてくれることも多いし、いろいろ自分の長所もわかってるはずなんですが……。昔の方が手放しで自分のことすごいと思えていたのに、今は全然思えないなって。

筆者:今までの話を聞いていると、藤田さん自身が他人にも自分にも厳しいタイプだから、譲れない部分が大きいんですよね。そして、自分のやったことを自分で承認できてないというか、認められてないと思いますね。いつも「まだまだ」と思っているので、苦しくなっているのだと思います。

藤田さん:どうやって自分を認めてあげられるのかを知りたいです。

筆者:シンプルに言ってしまうと、別になにもしなくても、「自分でありさえすればそれでいい」と思えることが理想です。「○○という実績を残したから私はすごい」と思っているうちは、何かを成し遂げないと自分を認められないということになりますよね。困ったら助けてくれる友人がいたり、毎日朝元気に起きられたり……。そんな当たり前に思えることに幸せを感じられると違ってくると思います。
藤田さん:多分、ネガティブに考えすぎていますね。どうやったらポジティブになれるかちょっと分からないです。

筆者:藤田さんが設定しているそもそものハードルが高いからですね。ここまで行かなければ自分を褒められないっていうハードルが高すぎて、いつも届かない。

藤田さん:私、誰かに認められたい欲がすごく強くて。好きな人にはすごいねって褒められたいし。

筆者:褒められたい人ほど、褒めない人を選びますね。自分でもまだまだと思っているから、代わりに「まだまだ」と言ってくれるような人を無意識に選んでしまう。

藤田さん:すごく優しい人と二回くらいお付き合いしたことがあるのですが、何をしても褒めてくれることに最初はすごい救われていたのですが、褒めてくれるのが当たり前みたいになってきちゃって、そのうち私が偉そうになったりして。優しい人と付き合うと、私ダメになるなって思ったりしました。

筆者:それも相手が軸になっているから引っ張られていますね。自分の軸があれば、誰と付き合っても変わらないのですが、相手が優しい人だとダラけちゃうし、厳しい人だとパキパキするし、というように自分を変えてしまう。

藤田さん:自分のペースって絶対あるはずなんだけど、なんでそれがわかんなくなっちゃったんだろって。それも全部、事実と感情を切り離して考えられてないからかな?

筆者:切り離すのももちろん大事です。そして、藤田さんの場合は、仕事中心の生活をしていることが影響していますね。

仕事って絶対やらなければいけないことがあって、そこにずっと自分を合わせてくスタイルで生きてきている。成果が上がればOKで、うまくいかないと自分を責める。その結果、求められた自分でしかいなくなってしまいますよね。

藤田さん:確かに……「THE・仕事」な人生です。
筆者:一度に全部は変わらないから、まずは自分のあり方、モノの見方を変えていくことが、藤田さんが最初にするべきことなのだと思います。

藤田さん:いろいろ相談できて、気が楽になりました。ありがとうございました。

振り返ると、起こった事実に対して、「きっと相手はこう思っているに違いない」など勝手な予測をして、そして勝手に傷ついていることが結構あるなと思いました。人に上手に頼れないのも、結果的に自分の首を絞めているし、私が生きづらいのは全部自分の意識の問題なのかなって。もっとフラットに事実だけを客観的に受け止めるように意識してみます。
藤田さんは、昔の自分を見ているようで、とても共感できました。一人で頑張ってしまう部分は、人を信頼して少しずつ任せてみることから始めると良いですね。また、恋愛関係に限らず、仕事で感情的になってしまいやすい方は、起こった出来事を客観的に事実として見てみるように意識してみると良いです。そして、藤田さんに限らず、仕事中心の頑張り屋さんは、自分を認められないことが多いです。毎日のちょっとしたことで自分を認めてあげられると、心穏やかに過ごせます。

(加藤晶子+アリシー編集部)
加藤晶子
加藤晶子
渋谷区在住のワーママライター。夫はミャンマーにいるため4歳の娘のワンオペ育児中。「自分らしい働き方・生き方」に興味をもち、自身も銀行員⇒会社員⇒契約社員⇒NPO団体職員⇒フリーランスと働き方を模索してきた。キャリアコンサルタントとして、悩める女性の相談に日々のっている。
渋谷区在住のワーママライター。夫はミャンマーにいるため4歳の娘のワンオペ育児中。「自分らしい働き方・生き方」に興味をもち、自身も銀行員⇒会社員⇒契約社員⇒NPO団体職員⇒フリーランスと働き方を模索してきた。キャリアコンサルタントとして、悩める女性の相談に日々のっている。
女性向けに情報を発信するWebメディア「アリシー」は、2019年6月13日をもってサービスを終了しました。グルメやファッション、マンガ・エッセイなどアリシーの一部コンテンツは、姉妹サイト「ママテナ」に移管しております。引き続きお楽しみください。
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