こんにちは5歳です。Twitterで嫁との生活についてツイートしていたら「お嫁さんの恐ろしい所と、甘えん坊な所のギャップが可愛い！」と話題になり、ついにフォロワー数13万人を突破しました。

ツイートが原作になった漫画も発売され、今Twitterで一番乗りに乗っているアカウントです。主に嫁と2人の愛すべき息子たちについて呟いたり、時々コラムを書いたりしています。

アリシーでは、僕と嫁のご飯を介したやりとりを交えながら、とびきりおいしいレシピをご紹介します。さて、今日のご飯は……。

土鍋にたっぷりのプリン……そう、土鍋プリンは誰でも一度はあこがれますよね!!　もちろん僕もあこがれているひとりです。今回はスイーツ企画を執筆する予定だったので、気軽に「土鍋プリン作りまーす！」と編集者にメールを送ったのが悲劇の始まりでした。

今回このプリンレシピができあがるまでに、失敗したプリンの回数は実に7回!!
嫁に「もうそれくらいにしておきなよ……そこそこのプリンで良いじゃん」と3回失敗した時に言われましたが、その時にはもう僕は完全にプリン職人として目覚めてしまったので「完璧なプリン」を作るまでとことんやってやる！　とムキになっていました。嫁も急にプリン職人になってしまった僕に向かって「もう勝手にしなよ」と呆れ顔。しかし僕は最後までやりきった！

僕の魂のプリンレシピを見届けて下さい！

＜材料＞

・卵　　　　　　　　2個
・砂糖　　　　　　　50g
・牛乳　　　　　　　200ml
・バニラエッセンス　適量

これだけ。そうなんです！　プリンってめちゃくちゃ材料がシンプルなんです。

ちなみに料理用の温度計があるとうまくできる確率が飛躍的にアップするのでオススメします。てか、プリン作りには温度計が必須だと思う。温度を制する者がプリンを制す！　これマジです！

＜作り方＞

お菓子レシピの鉄則！　レシピ通りに作って下さい!!

1.耐熱用のマグカップに入れた牛乳をレンジで温めます。600Wで50秒あたためると65℃になります。

2.卵を泡立て器でやさしく混ぜます。泡だてないように気をつけてください。白身がちゃんと混ざっていれば良いです。

3.温めた牛乳に砂糖を入れて、軽くかき混ぜて溶かします。

4.卵のボウルに牛乳を入れ、泡立て器で泡だてないように混ぜたら、バニラエッセンスを加えてさらに軽く混ぜます。

5.濾し器で2回濾します。

プリン作りでは重要なポイントが2点あります。いかになめらかにするかということと「す」が入らないようにすることです。なめらかにするという意味で何回も濾します。濾し過ぎくらいがちょうど良いです。

そして問題は「す」です。本当にプリン作りは「す」との戦いです。ちなみに「す」とは気泡のことなのですが、ちょっと火加減を強くしただけですぐに「す」が入ってしまいます。

「す」の入る原理を説明しますと、水の沸点が100℃なのに対して卵の凝固温度は80℃。まず卵が固まり、その後に水分が蒸発を始めます。固まった卵液をさらに加熱して100度を超えてしまうと、プリン液中の水分が蒸発して気泡となり、ぶつぶつのプリンができあがってしまうのです。まさにプリン作りは温度との戦い。

大切なのでもう一度言います。
「温度を制する者がプリンを制す！」
これは冗談ではなくてマジです。

6.土鍋に水を張ります。そこにプリン液の入った器を入れます。ここで「あれ？」と思った方いるかもしれませんね。

これは「土鍋にたっぷりのプリン」ではなくて「土鍋で蒸すプリン」です！　材料も土鍋にたっぷり、ではなく、2人分の分量で記載しています。

実は何回も土鍋に直接プリン液を入れて作ってみたのですが、絶対に「す」が入っちゃう。適当なプリンを作るならそれで良いですけど、僕は「す」が入っていないなめらかなプリンが作りたいんです！　だから土鍋で蒸して作ります！

ごめん！　みんなが思っている土鍋プリンじゃないです！

7.蒸気がプリンに入らないように蓋のところにクッキングペーパーを挟みます。布巾とかでも良いです。ガスコンロを使う場合は火で燃えないように気をつけてください。土鍋の蓋の穴から温度計を突き刺してプリン液の温度がわかるようにしておけば完璧です。

火加減は弱火～中火の間くらい。温度が85℃に上がるまで温度計で見守ります。だいたい10～15分くらいで85℃まで上がります。火を止めて蓋を開けてプリン液が固まっているかを確認します。固まっていたら蓋を閉めて土鍋が冷めるまで放置。まだ液体ぽかったらもう少し加熱。この時点で固まっていないと、たとえ冷蔵庫で冷やしたとしてもそれ以上に固まる事はまずありません。ちゃんと土鍋の中で蒸して表面を固める事が重要です。

8.固まっている事が確認出来たら、蓋を閉めて土鍋が冷めるまで15分くらい放置します。その後はプリンを取り出して冷蔵庫の中で冷やします。1時間すればなめらかプリンのできあがり！

カラメルソースを掛けても良いですけど、これだけで充分おいしいです。

7回目にして僕のプリン職人人生で最高傑作のプリンができあがりました。

本当にこのなめらかなプリンを見てもらいたい!!　「す」が全然入ってない！　わかるかな？　売っているプリンに慣れちゃっているみんなは、「す」が入っていないというこの感動がイマイチ伝わってないと思うんだけど、これってすごい事なのよ!!

こうしてヘトヘトになってやっと納得できるプリンを作りきった僕は、その最高傑作のプリンを息子たちに食べさせることに。散々失敗したプリンを食べさせていたので「またプリンかよぉ～」と言って食べてくれなくなっていたのですが「最後の一回だから！」とお願いして一口。すると明らかに今までとは違うプリンに息子たちは驚き「これ、もっとある？」と聞いてくれたんです!!


「もちろんありますよぉおおお!!」


今までの努力が報われてはしゃぐ僕に、嫁はやっぱり少し呆れた顔をしながら「お疲れさまでした」と声をかけてくれました。

こうして僕のプリン七日間戦争は無事終結しました。今日からは僕の事をプリン先生とお呼びください。プリン作りは本当に奥が深いです。ではでは。

（5歳＋アリシー編集部）