「あれもやらないと」「これもやらないと」と自分を追い込んでしまうことってありませんか? 本当はもっとゆったりと過ごしたいのに、日々やるべきことに追われているとなかなか余裕がもてないもの。今回は、そんな「○○しなければ」思考について、陥りやすい原因やちょっとしたことで楽になる方法を、臨床心理士の柴田裕美子さんに聞いてみました。
■「○○しなければ……」と思ってしまう原因は?
──そもそも、なぜ多くの人は「○○しなければ」と思ってしまうのでしょうか?
「価値基準や判断基準が他者からの評価にあることが大きいと言えます。これは小さな頃から周りと同じように振る舞うのがよいとされてきた文化的な背景もありますが、他の人が自分をどう思うかを気にしすぎてしまうことが主な要因です」
──確かに思い当たることが私にもあります。どういう人が「○○しなければ」と思いやすいでしょうか?
「まじめで几帳面、頑張り屋タイプの人がなりやすいです。自分や周りが作った理想像みたいなものを強く持っている人もなりやすいですね」
「価値基準や判断基準が他者からの評価にあることが大きいと言えます。これは小さな頃から周りと同じように振る舞うのがよいとされてきた文化的な背景もありますが、他の人が自分をどう思うかを気にしすぎてしまうことが主な要因です」
──確かに思い当たることが私にもあります。どういう人が「○○しなければ」と思いやすいでしょうか?
「まじめで几帳面、頑張り屋タイプの人がなりやすいです。自分や周りが作った理想像みたいなものを強く持っている人もなりやすいですね」
■気づかないうちになってしまう思考のクセ、どうしたらいい?
──自分では気づかないうちに追い詰められている方もいると思います。そうならないために、何を意識したらよいでしょうか。
「『○○しなければ』という思考の時は、『木を見て森を見ず』の状態のことが多いです。視野が狭くなってしまっていますので、森を見ることを意識しましょう。『○○しなければ』と思った時に、その思考に気づくことが第一歩です。そこに気づけるようになるためには、『○○しなければ思考』が出た時に、紙や携帯のメモにその具体的な内容を書いてみることをおすすめします。
また、日頃から自分の中の余力を意識することも大事です。100%まで詰め込みすぎないことを意識しましょう。身体的に疲れていないか、ストレスをためすぎていないか、自分の中で%をつけると分かりやすいです。女性の場合ホルモンによる影響も結構ありますので、そこも加味してみてみましょう。常に20%くらいは余力を残しておきたいものです」
「『○○しなければ』という思考の時は、『木を見て森を見ず』の状態のことが多いです。視野が狭くなってしまっていますので、森を見ることを意識しましょう。『○○しなければ』と思った時に、その思考に気づくことが第一歩です。そこに気づけるようになるためには、『○○しなければ思考』が出た時に、紙や携帯のメモにその具体的な内容を書いてみることをおすすめします。
また、日頃から自分の中の余力を意識することも大事です。100%まで詰め込みすぎないことを意識しましょう。身体的に疲れていないか、ストレスをためすぎていないか、自分の中で%をつけると分かりやすいです。女性の場合ホルモンによる影響も結構ありますので、そこも加味してみてみましょう。常に20%くらいは余力を残しておきたいものです」
■「○○しなければ」と思いつめないために
──頑張りすぎると、疲れてしまい、やる気を失うこともあります。そんな時はどうしたらよいでしょうか。
「一番大事なのは焦らないことです。とはいえ、『焦らずゆっくりしましょう』といってもできないことが多いもの。それでも『○○しなければ』と思ってしまう時に私がおすすめしているのは、『その場足踏み』という考え方です。子どもの頃、行進の練習でその場で足踏みをしたことはありませんか? それと同じ動きです。うまく行進するためにリズムをとっている時だと思えば、変に焦ることもありません。
あとはなるべく自然の中に身を置きましょう。スマホを見ずに空を見る、緑を見る。ちょっとしたことですが、自然が人体に与えるリラックス効果は大きいです。欲を言えば、自然の中を歩くのがいいですね」
──「○○しなければ」と自分を追い詰めないために、普段の生活で気を付けたほうがいいことはありますか?
「『○○しなければ』というのは思考に柔軟性が欠けている時ともいえます。思考を柔軟にするためには、感情を使うことが有効です。たとえば、いつもよりちょっとおしゃれなカフェに行く、公園に行ってみる、好きな音楽を聞くなど、お気に入りの場所や行動をいくつか持っておくとよいですね。そうした良い感情を生むための行動が、感情(こころ)のストレッチにつながります」
「一番大事なのは焦らないことです。とはいえ、『焦らずゆっくりしましょう』といってもできないことが多いもの。それでも『○○しなければ』と思ってしまう時に私がおすすめしているのは、『その場足踏み』という考え方です。子どもの頃、行進の練習でその場で足踏みをしたことはありませんか? それと同じ動きです。うまく行進するためにリズムをとっている時だと思えば、変に焦ることもありません。
あとはなるべく自然の中に身を置きましょう。スマホを見ずに空を見る、緑を見る。ちょっとしたことですが、自然が人体に与えるリラックス効果は大きいです。欲を言えば、自然の中を歩くのがいいですね」
──「○○しなければ」と自分を追い詰めないために、普段の生活で気を付けたほうがいいことはありますか?
「『○○しなければ』というのは思考に柔軟性が欠けている時ともいえます。思考を柔軟にするためには、感情を使うことが有効です。たとえば、いつもよりちょっとおしゃれなカフェに行く、公園に行ってみる、好きな音楽を聞くなど、お気に入りの場所や行動をいくつか持っておくとよいですね。そうした良い感情を生むための行動が、感情(こころ)のストレッチにつながります」
筆者は会社員時代には、時間も心の余裕も全くなく、「○○しなければ」思考しかないような生活を送っていました。その頃は、寝る時も心が休まらずにいたので、このお話を聞けていれば、全然違ったなと思いました。頑張り屋タイプほど陥りやすいという「○○しなければ」思考。思い当たる節がある方は、まずは自分をリラックスさせる時間を持つことから始めてみるのはいかがでしょうか。
(加藤晶子+アリシー編集部)
(加藤晶子+アリシー編集部)
加藤晶子
渋谷区在住のワーママライター。夫はミャンマーにいるため4歳の娘のワンオペ育児中。「自分らしい働き方・生き方」に興味をもち、自身も銀行員⇒会社員⇒契約社員⇒NPO団体職員⇒フリーランスと働き方を模索してきた。キャリアコンサルタントとして、悩める女性の相談に日々のっている。
渋谷区在住のワーママライター。夫はミャンマーにいるため4歳の娘のワンオペ育児中。「自分らしい働き方・生き方」に興味をもち、自身も銀行員⇒会社員⇒契約社員⇒NPO団体職員⇒フリーランスと働き方を模索してきた。キャリアコンサルタントとして、悩める女性の相談に日々のっている。
女性向けに情報を発信するWebメディア「アリシー」は、2019年6月13日をもってサービスを終了しました。グルメやファッション、マンガ・エッセイなどアリシーの一部コンテンツは、姉妹サイト「ママテナ」に移管しております。引き続きお楽しみください。
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