今や、日常生活からスマホやパソコンは切っても切れない存在です。それに伴い、急増した病気が眼精疲労。その名の通り、目の疲れの病気なのですが、放っておくと大変なことに!? かとう眼科院長の加藤利博先生に詳しく聞いてみました。
■眼精疲労ってどんな状態?
──眼精疲労とはどのような状態をさしますか?
「パソコンなどの近見作業(目を使う仕事)を長時間続けることにより、眼痛・かすみ・まぶしさ・充血などの症状や、頭痛・肩こり・吐き気などの全身症状が見られます。休息や睡眠を取っても十分回復しない場合、それは単なる目の疲れではなく、眼精疲労という病気です。また眼精疲労は、隠れていた健康状態の悪さや精神的疲れが、目を酷使することで表に出てきた状態とも言われます」
──パソコンやスマホの使い過ぎで、目が疲れてしまうメカニズムを教えてください。
「パソコンなどの近見作業(目を使う仕事)を長時間続けることにより、眼痛・かすみ・まぶしさ・充血などの症状や、頭痛・肩こり・吐き気などの全身症状が見られます。休息や睡眠を取っても十分回復しない場合、それは単なる目の疲れではなく、眼精疲労という病気です。また眼精疲労は、隠れていた健康状態の悪さや精神的疲れが、目を酷使することで表に出てきた状態とも言われます」
──パソコンやスマホの使い過ぎで、目が疲れてしまうメカニズムを教えてください。
「人間の目は、本来遠くを見るようにできているので、遠くを見る場合には、目に負担はかかりません。しかし、近くを見る時には、目の中の水晶体を厚くしてピントを合わせます。この時に目の中の『毛様体筋(もうようたいきん)』という筋肉が働きます。パソコンやスマホなど、近くを長時間凝視することで、毛様体筋がずっと緊張し続け疲弊してしまい、眼精疲労が起こります。また、液晶画面の強い光(ブルーライト)も目の筋肉を疲れさせる要因となります。
眼精疲労が重篤化してくると、目の筋肉の働きに影響が出て、ピント調節ができなくなる『調節緊張』や、まぶしさを感じるなどの症状が現れます。毛様体筋は自律神経支配でもあるので、自律神経にまで影響を与えて、頭痛やめまいや吐き気など身体の不調も引き起こす可能性があります」
──眼精疲労をケアしないでいると、視力は低下していきますか?
「20代~30代の視力低下の原因は、ほとんどの場合が先ほど申し上げた『調節緊張』です。調節緊張になると、一見、近視が進んだと思ってしまいます。安易にメガネやコンタクトを強くすると、調節緊張を悪化させてしまうんですよ。点眼治療や適切なメガネの処方など、眼精疲労治療によって視力が回復することがあります。視力の低下を感じたら、まずは眼科専門医を受診してください」
眼精疲労が重篤化してくると、目の筋肉の働きに影響が出て、ピント調節ができなくなる『調節緊張』や、まぶしさを感じるなどの症状が現れます。毛様体筋は自律神経支配でもあるので、自律神経にまで影響を与えて、頭痛やめまいや吐き気など身体の不調も引き起こす可能性があります」
──眼精疲労をケアしないでいると、視力は低下していきますか?
「20代~30代の視力低下の原因は、ほとんどの場合が先ほど申し上げた『調節緊張』です。調節緊張になると、一見、近視が進んだと思ってしまいます。安易にメガネやコンタクトを強くすると、調節緊張を悪化させてしまうんですよ。点眼治療や適切なメガネの処方など、眼精疲労治療によって視力が回復することがあります。視力の低下を感じたら、まずは眼科専門医を受診してください」
■疲れ目対策を教えて!
──デスクワークでパソコンを使う時、目の負担を軽くする姿勢や工夫があったら教えてください。
「パソコン作業時に必ず使用していただきたいのが、画面に楽にピントが合うよう度数調整したパソコン用メガネです。ほとんどの方が、遠くを見るための目の状態で長時間パソコン作業を行っているのが現状です。この状態では、パソコン画面にピントを合わせるために、毛様体筋に大きな負担がかかってしまいます。パソコン用メガネで楽にピントを合わせると、目の負担も減少します。
メガネ装用者は、度の弱いパソコン用メガネと常用しているメガネとを使い分けてください。視力の良い方やコンタクト装用者は、パソコン画面に楽にピントが合うように度を調整したパソコン用メガネをかけてパソコンを見るようにしてください。また、パソコン画面は照度を落とし、視線が少し下がる位置に設置しましょう」
──オフタイムなど、のんびり長時間スマホを使いたい時、目の負担を軽くする姿勢や工夫があったら教えてください。
メガネ装用者は、度の弱いパソコン用メガネと常用しているメガネとを使い分けてください。視力の良い方やコンタクト装用者は、パソコン画面に楽にピントが合うように度を調整したパソコン用メガネをかけてパソコンを見るようにしてください。また、パソコン画面は照度を落とし、視線が少し下がる位置に設置しましょう」
──オフタイムなど、のんびり長時間スマホを使いたい時、目の負担を軽くする姿勢や工夫があったら教えてください。
「スマホはパソコンよりもさらに近い距離で見るので、毛様体筋の負担を減らすためには近くを楽に見るための度が入ったメガネを使用することが必要となります。また軽い近視の方は、裸眼でスマホを見る方が目に負担がかかりません。眼科医としては長時間のスマホは奨励しませんが、スマホを見る時の注意点は以下の通りです」
・30分ごとに1回 、10分間の休憩をはさむ
・スマホを顔から30~40cm離して、首を曲げずになるべく視線だけ下げて見る
・意識的にまばたきを増やし、時々遠くを見る
・スマホ画面の照度を落とす
・体内時計に影響するため、就寝30分前にはスマホを見ない
──休憩時間や寝る前など、5分程度の時間で行える、オススメの疲労回復方法はありますか?
「ホットタオルやホットアイピローで目の周りを温めると、血行促進とともに身体全体もリラックスし、目の疲れが緩和し、よく眠れます。ただし、強い充血や目やになど炎症がある時は、温めないようにしましょう。
遠くと近くを交互に見る、上下左右に意識的に大きく眼を動かすなどの目の体操も、目の筋肉のストレッチになり、疲れ目予防に役立ちます」
──部屋の環境を変えることで、疲れ目対策になることがあったら教えてください。
「パソコンやスマホの液晶画面と室内の照度にあまり差が出ないよう、画面の照度を抑えましょう。また、暗い部屋で画面や本を見ないようにすることも大切です。疲れ目はドライアイ症状によって悪化するので、乾燥しないよう室内を加湿することもオススメですね」
──疲れ目で悩んでいるALICEY読者にアドバイスをください!
「疲れ目は、放置していると目の症状にとどまらず自律神経に影響を及ぼし、さまざまな身体の不調を引き起こすばかりか、時には鬱につながることもあります。
目が疲れる主な原因は、近くを見る時の目の負担です。パソコン画面に合わせて度数調整したパソコン用メガネは、疲れ目対策の必需品。実際に当院で処方したパソコン用メガネで、多くの患者様が効果を実感されています。パソコンやスマホとうまく付き合うためには、『いかに近くを楽に見るか』ということが最も重要。目の疲れを感じたら、ぜひ眼精疲労に特化した眼科を受診してください」
仕事ではパソコン、オフタイムではスマホと、常に画面と向き合っているという方、疲れ目には要注意ですよ! 疲れを感じた時は、画面から少し離れて遠くの景色を眺めて見てはどうでしょう。目も心もリフレッシュするかも!
(やまかわきよえ+ノオト)
・30分ごとに1回 、10分間の休憩をはさむ
・スマホを顔から30~40cm離して、首を曲げずになるべく視線だけ下げて見る
・意識的にまばたきを増やし、時々遠くを見る
・スマホ画面の照度を落とす
・体内時計に影響するため、就寝30分前にはスマホを見ない
──休憩時間や寝る前など、5分程度の時間で行える、オススメの疲労回復方法はありますか?
「ホットタオルやホットアイピローで目の周りを温めると、血行促進とともに身体全体もリラックスし、目の疲れが緩和し、よく眠れます。ただし、強い充血や目やになど炎症がある時は、温めないようにしましょう。
遠くと近くを交互に見る、上下左右に意識的に大きく眼を動かすなどの目の体操も、目の筋肉のストレッチになり、疲れ目予防に役立ちます」
──部屋の環境を変えることで、疲れ目対策になることがあったら教えてください。
「パソコンやスマホの液晶画面と室内の照度にあまり差が出ないよう、画面の照度を抑えましょう。また、暗い部屋で画面や本を見ないようにすることも大切です。疲れ目はドライアイ症状によって悪化するので、乾燥しないよう室内を加湿することもオススメですね」
──疲れ目で悩んでいるALICEY読者にアドバイスをください!
「疲れ目は、放置していると目の症状にとどまらず自律神経に影響を及ぼし、さまざまな身体の不調を引き起こすばかりか、時には鬱につながることもあります。
目が疲れる主な原因は、近くを見る時の目の負担です。パソコン画面に合わせて度数調整したパソコン用メガネは、疲れ目対策の必需品。実際に当院で処方したパソコン用メガネで、多くの患者様が効果を実感されています。パソコンやスマホとうまく付き合うためには、『いかに近くを楽に見るか』ということが最も重要。目の疲れを感じたら、ぜひ眼精疲労に特化した眼科を受診してください」
仕事ではパソコン、オフタイムではスマホと、常に画面と向き合っているという方、疲れ目には要注意ですよ! 疲れを感じた時は、画面から少し離れて遠くの景色を眺めて見てはどうでしょう。目も心もリフレッシュするかも!
(やまかわきよえ+ノオト)
やまかわきよえ
1982年生まれ、静岡県出身の元プログラマー。現在3児の子を持つ、新米ライター。人見知りをほとんどせず、新しい世界へ飛び込んで行くことが大好き。迷い込みたい新しい世界へも飛び込んで行きたい!
1982年生まれ、静岡県出身の元プログラマー。現在3児の子を持つ、新米ライター。人見知りをほとんどせず、新しい世界へ飛び込んで行くことが大好き。迷い込みたい新しい世界へも飛び込んで行きたい!
女性向けに情報を発信するWebメディア「アリシー」は、2019年6月13日をもってサービスを終了しました。グルメやファッション、マンガ・エッセイなどアリシーの一部コンテンツは、姉妹サイト「ママテナ」に移管しております。引き続きお楽しみください。
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