365日野菜を摂ること。 スープ作家・有賀薫さんの「自分をいたわるスープ」
この記事は「アリシー」から提供を受けて掲載しています

365日野菜を摂ること。 スープ作家・有賀薫さんの「自分をいたわるスープ」

第7回 クリエイターインタビュー
「スー活」しよう!
食欲がないけど何かお腹に入れたい朝、腹ペコのまま終電で帰宅した夜。そんな時は、野菜たっぷりの手作りスープで心も体も満たされましょう。Twitterで人気のスープ作家・有賀薫さん(@kaorun6)にお話を伺いました。忙しい女子にぴったりのレシピも聞いちゃいましたよ。

■スープ作家・有賀薫さんって?

──スープを作り始めたきっかけを教えてください。

「うちの息子は朝が弱くて、受験直前になっても朝寝ばっかり。ところがある朝、『おいしいスープ作ってみたけど、どう?』と声をかけてみたら、むくりと起きてきたんです! それがきっかけで朝ごはんにスープを作るようになりました」
当時有賀さんが作っていたスープ
──「 #スープ365 」というハッシュタグで毎日スープを投稿されていますよね。なぜTwitterで発信しようと思ったのでしょうか。

「最初は友だちに向けたスープ日記みたいなものだったんです。でもスープ作りが続くにつれ、SNSを見ているみんなが楽しんでいる様子がわかり、それが『明日はこんなスープを作ってみよう』という動機にもなって、良い方向にどんどん広がっていきました。スープを暮らしに取り入れることをスー活と呼び、楽しんでいます」
キャベツと厚揚げ、桜えびのスープ。季節に合わせたスープも有賀さんの魅力。
──スープを作り始め、発信し始めたことで、周りからはどんな反響がありましたか?

「最初は『おいしそう』『写真きれいだね』といった感じだったのが、日替わりで違うスープを投稿するたび、だんだん『毎日よく続くねー』『どうやったらこんなに毎日スープを思いつくの!?』というような反応に変わっていきました。

それから、クリエイターコンテストで入選し、Webメディア連載を始めたり、1年分365枚のスープ写真を大きなカレンダーにしてギャラリーの壁に貼った『スープ・カレンダー』という展覧会を開いたりなど、スープが仕事として形になっていきました」
1週間で400人の大盛況だった「スープ・カレンダー」
──特に反響のあったスープを教えてください。

「あるWebメディアに載せた『豆乳たまごスープ』は、Twitterでも数多くリツイートされ、本当にたくさんの方に作っていただきました。器に卵を割り、豆乳を注いでレンジで加熱して卵を半熟状態にし、そこにめんつゆを入れるだけの簡単さが受けたのかなと思います。ネギや油揚げを散らしたり、ハムやチーズを入れて洋風にしたりと、いろいろなアレンジも効いて、自分で食べてもおいしいスープだなと思います」
豆乳たまごスープ(和風)
豆乳たまごスープ(洋風)

■忙しい女子にオススメのスープ

──仕事で忙しい女子にオススメのスープを教えてください。

「食欲がない朝には『梅干茶節』がオススメですね。お茶碗に、鰹節の小パック1袋と大きな梅干を1個入れ、熱いお湯かお茶を注ぎます。梅干を箸で崩しながら飲んでみてください。これは、鹿児島の郷土食『茶節』をアレンジしたものなんです。かつお節にはタウリンという成分が入っていて元気をチャージしてくれますよ」
筆者が作ってみた「梅干茶節」。酸味とやさしい鰹節の味わいでほっこり温まります。
「終電で帰宅した夜には『カップスープに追いかぼちゃ』。スープを一から作る元気がない時には、インスタントや冷凍ものの力を借りると良いと思います。冷凍のかぼちゃを3〜4個レンジで解凍。そこにインスタントの『かぼちゃポタージュ』の粉を振り入れ、指定の分量のお湯を注いで混ぜます。さらにもう一度レンジにかけて温め、塩をパラパラッと少し振って、かぼちゃをスプーンでつぶしながら食べます」
追いかぼちゃの発想はなかった! 眠る前に温かいものをお腹に入れるとリラックスしてよく眠れるそうですよ。
「しっかり食べたい日には『くたくたブロッコリーとトマトのスープ』。細かく刻んだブロッコリーとトマト缶を一緒に煮込んで塩味をつけるだけのスープです。

ブロッコリー1個を軸も一緒に細かく刻み、カットトマト缶1缶、水300mlほど、オリーブオイル60ml、塩小さじ1を入れて中火で25〜30分煮ます。20分経ったころに、水を100mlほど足してください。ブロッコリーが柔らかくなったら塩で調味して完成です。オリーブオイルをたっぷり使うのがポイントですよ」
具だくさんのおいしいスープでしあわせ。ベーコンなどを入れてもおいしいそうです。

■ラクに楽しく「スー活」を

──毎日忙しく働く女性に一言お願いします。

「忙しい毎日の中できちんと食べることは、案外大変ではありませんか? 時間があまりない人や料理が苦手な人でも簡単に作ることができて、一皿で肉と野菜がたっぷり摂れるスープは、とても便利なメニュー。疲れた体が温まるし、心も癒されます。食べることをラクに楽しくするスープ生活(略してスー活)、ぜひ一緒に始めましょう」
有賀薫さんのスープは、どれも簡単でおいしいものばかり。2月には「帰り遅いけどこんなスープなら作れそう」という有賀さん2冊目の著書を文響社から発売。みなさんも、心も体も温まるスープで「スー活」を楽しみませんか?

画像提供/有賀 薫

(伊東ししゃも+ノオト)
伊東 ししゃも
伊東 ししゃも
フリーライター。元システムエンジニアで、趣味はインターネットとパン作り。食べることも大好きで、流行ってるグルメは見逃せない! 現在2児の母。すっかり失われかけた女子力を、また取り戻そうと奮闘中。
フリーライター。元システムエンジニアで、趣味はインターネットとパン作り。食べることも大好きで、流行ってるグルメは見逃せない! 現在2児の母。すっかり失われかけた女子力を、また取り戻そうと奮闘中。
女性向けに情報を発信するWebメディア「アリシー」は、2019年6月13日をもってサービスを終了しました。グルメやファッション、マンガ・エッセイなどアリシーの一部コンテンツは、姉妹サイト「ママテナ」に移管しております。引き続きお楽しみください。
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