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公開 2017年05月29日  

妻とぼくと、赤ちゃん。3人の「新しい家族」が始まった日の話。

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ツイッタ―で大人気“あおむろひろゆきさん”の書籍「新米おとうちゃんと小さな怪獣」。パパの等身大の言葉に、笑いそして涙する。全6回に分けて、エピソードをご紹介します。


エピソード1「始まりの水曜日」


始まりの水曜日。

ちょっと遅めに起きて
美味しいパン屋さんのクロワッサンを食べて、
洗濯をして、テレビを見て、
お昼前に妻とふたりだけの壮行会をしました。

応援団長(私)あいさつの後は妊婦宣誓。

晴れやかな顔でハキハキと宣誓する妻に、
もう一度大きなエールを送ります。


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その後静かになったリビングで
深呼吸をして、家を出ました。

外は柔らかい日差し。

病院に到着してからは
わりとふたりきりの時間が多かったので、
ビデオカメラでインタビューを撮って
ゲラゲラ笑ったり、
いろいろな話をしました。

「唐揚げとクレープとお寿司と
ラーメンとパフェと生春巻きが食べたい」
と言うので、

「全部食べに行きましょう」
と約束をしたっけな。



そうこうしているうちに
看護師さんが来て妻を見送り、
そこからはもう
生きた心地のしない時間を過ごしました。

新生児室の前でじっと目を閉じていると、
30分ほどした頃に
看護師さんがスーッと近づいてきて

「はい生まれましたよ」と
赤ちゃんをカートで運んできたので、
思わず叫んでしまいました。


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心の準備もできないままに対面した赤ちゃんは
とても小さくて、かわいくて、
穏やかな寝息を立てています。

それは、自分の歩んできた人生が
全て肯定された瞬間でした。


しばらくすると
妻がストレッチャーに横たわって運ばれてきて、
涙をポロポロ流しながら

「赤ちゃんはどうですか?」
と聞くので

「とっても元気で、かわいい赤ちゃんですよ」
と伝えました。

「良かった」と微笑む妻の顔を見て、
全身の力が抜けてバターン!と
倒れそうになった覚えがあります。


病院にいる間は絶えず何かをしていたので
感傷にひたる暇もなかったけれど、
その後誰もいない家に一人で帰ったら
感動の波が押し寄せてきて、静かに叫びました。

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結局そのまま全く眠れず、興奮を静めるために
家にある服全部をクローゼットから出して
きれいに畳み直したりしながら長い夜を
過ごすことになります。


徹夜明けに見た朝日がとても眩しくて、
スキップをしながら会社に行きました。






***

お子さんが生まれ、
新しい家族が始まった日のことを
あなたは覚えていますか?

ママにも、パパにも、
そしてきっと赤ちゃんにも。
それぞれに感じることが
いっぱいあったのではないでしょうか。



このお話が収録されている、
「新米おとうちゃんと小さな怪獣」は
こちらから購入できます。

(編集:コノビー編集部 三輪ひかり)

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