「母性が芽生えない私って、母親失格？」コウノドリ・サクラ先生の答えは…

ボリュームたっぷりの本書から、選りすぐりのQ＆Aを掲載いたします。

第一弾は妊娠中に母性がわかないことへの不安と、夫へのイライラについてです。

サクラ先生の優しく妊婦に寄り添う言葉をお届けします。

A.イライラしたりパートナーへの不満が溜まったり……、妊娠中によく起きる反応だね。

「お腹に赤ちゃんがいると心が安定する」とは昔の説で、現在は妊婦さんもうつ病になることが知られるようになった。

ホルモンの変化など身体的な理由もあるけど、育児の不安、夫の理解不足、経済的不安など心理的・社会的な要因も大きい。

深刻な場合は病院で相談してください。

パートナーに不満があるなら、正直に話してみよう。

産後はきっと、いま以上にいいたいことがたくさん出てくるはずだから、その練習だ。

ただ、感情的になっては伝わるものも伝わらない、激しい応酬は妊婦さんならずともしんどいものだよ。

一度自分のなかで飲み込んでから、伝えよう。

それから最近は男性が書いた妊娠・出産・育児についての本も出ているから、それを読むことで理解を深めてもらうのもいいよね。

自分の負担にならない方法で、変化を促すんだ。
　
妊娠期にも、うつになる。
パートナーへの不満は、正直に話してみて！

A.母性って特に実体がないものだし、女性に本来、備わっているものでも、妊娠したら自然に湧いてくるものでもないよ。
あまり縛られないでほしい。

妊娠中から赤ちゃんをかわいいかわいいといっているのは、たいてい経産婦さん。

初産婦さんは何もかもが初体験で、そんな心の余裕を持てない人が多いよね。

でも、ほとんどの人が生まれればその子を愛しいと感じるから、心配しすぎないで。

妊娠中からかわいいと思えなくてもおかしくないよ。