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公開 2015年05月02日  

こどもの日のハーブ~菖蒲(しょうぶ)~

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もうすぐ端午の節句。菖蒲を家の軒に吊るしたり、菖蒲湯、菖蒲酒、菖蒲枕などの風習は有名ですね。古くから健康を保ったり邪気を祓う力があると信じられていた菖蒲について御紹介します。

出典:https://instagram.com/p/1JrOGNrYkE/

飾るのは花菖蒲、節句で活躍するのは菖蒲

5月頃になると鮮やかな花をつける菖蒲(あやめ)や花菖蒲(はなしょうぶ)は、節句以外でも良く生けられる優雅な花。燕子花(かきつばた)とも似ていますが、これらは全てアヤメ科の植物です。



一方、サトイモ科に属す菖蒲(しょうぶ)は、小さな花が穂状に集まって咲き、姿こそ地味ですが、爽やかな香りと刀を想わせる葉の形が妖魔を斬り払うと信じられてきました。「菖蒲(しょうぶ)」の音が「尚武(しょうぶ)」「勝負(しょうぶ)」に通じることからも、男子に縁起の良い植物として節句に用いられています。

菖蒲は薬効と邪気払いのハーブ

菖蒲の強い香気は邪気を祓うと信じられてきましたが、薬効もあるようです。解毒作用・健胃・血行促進・打ち身などに効く薬草として、中国では珍重され、漢方薬にもなっているそうです。まさに「ハーブ」ですね。



また、茎や根にある血行促進効果や鎮痛作用などを活用した菖蒲湯は、日本のハーバルバスとも言えます。穢れを祓い身体の調子を整える意味が込められ、5月5日に菖蒲湯に入るという風習ができたのでしょう。節句の頃には葉と茎が一緒になった菖蒲湯セットが売られているのも見かけます。

和のハーバルバス「菖蒲湯」

菖蒲の鉢巻は、子どもの健やかな成長を願う、おまじないのようなもの。子どもも楽しい気持ちになれる風習ですね。



香りが強いのは葉の部分、血行促進や保温・鎮痛効果が期待できるのは茎根の部分です。もし葉と茎の両方が手に入ったら、ぜひ両方とも湯に入れましょう。



1.菖蒲10本ぐらいを束ねておく。

2.沸かし湯の場合、水のうちから菖蒲を入れ、少し高めの温度に沸かして香りを高める。

給湯式の場合、浴槽が空のうちから菖蒲を入れ、高めの温度で給湯し、香りを高める。

3.湯を好みの温度にぬるめて入る。

4.湯船に浮かべた長い菖蒲の葉から一本取って、子どもの頭に巻いて鉢巻にする。

大人も嬉しい「菖蒲酒」

菖蒲の根を日本酒に浸けた菖蒲酒の作り方です。



1.菖蒲の根を洗って幅2mm程度に薄く刻む。

(酒一升に菖蒲の根およそ50~100グラムが目安。好みで調整します。)

2.日本酒を注ぐ。

3.菖蒲の香りが酒に移れば出来上がり。

(だいたい30分程度で出来ます。長く漬けるとアクで酒が色づいてしまうので、早めに飲みきります。)



徳利に刻んだ菖蒲の根を数枚入れて酒を注いでも出来ます。また、葉っぱを器に浸すだけでも雰囲気を楽しめて良いですよ。

5月5日は「菖蒲の節句」とも言われます。菖蒲づくしで無病息災を願ってみるのも良いのではないでしょうか。

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