初めての出産。
産院選びは、近所に大きな医療センターもありましたが、妊娠してすぐに開院した産婦人科に決めました。
綺麗な診察室、全室個室の部屋、美味しい食事。
産後も快適に過ごせそう!と、新しい産院に期待し分娩予約も済ませました。
29週の健診の日。
今日も赤ちゃんに会える〜!とウキウキして健診へ行った私。
しかし、そこで告げられたのは…。
「子宮頸管が短いね。入院になるかな〜…とりあえずNST(ノンストレステスト)してみよう。」
モニターを見ながら、先生と看護師さんの表情がくもる。
「いつも、こんなに張ってるの?これは入院だね。」
初めての妊娠。
初めての入院。
これからの入院生活に不安になり、泣きながら入院病棟に移動しました。
そして、ここから24時間点滴生活が始まります。
入院して8日目の朝。
トイレからベッドに戻ったら、自分の意思に反して下から何か出てる感覚。
すぐに内診をしてもらうと破水が発覚。
お腹の赤ちゃんは推定で1500g未満。
入院していたのは小さな産院だった為、大きな病院へ救急車で緊急搬送してもらうことになりました。
あれよ、あれよと処置をされ、救急車で30分ほどでNICUのある大きな病院に搬送してもらいました。
まだ30週…破水をしたらどうなるのか。
初めての妊娠、出産の私には、この事態がまだよく分からないまま、救急車に乗っていました。
そして搬送された病院で診察を受け、先生から今後の話をされました。
「破水で羊水も少なくなってきているため促進剤で出産。」
搬送された日が金曜日だった為、土日祝日明けの4日後に誘発剤で出産する計画になりました。
産まれてくる赤ちゃんは確実に未熟児なので、出産後に赤ちゃんが入院する予定のNICUを見学、そして小児科の先生から胎児の発達状況の話を聞きました。
「30週、推定1500g、脳や臓器は出来上がっているけれど、肺がまだ未熟。産まれた時に、自発呼吸ができるかどうかです。」
先生の説明に、段々と「早産」について理解ができてきたのと同時に、大きな不安が押し寄せてきました。
火曜日になり、朝9時から促進剤を開始しました。
最初は生理痛のような腹痛。
しかし、昼頃の内診でもなかなか子宮口は開かず、ついに内診グリグリと言われる卵膜剥離を。
担当医とさらにもう一人の医師からの2回のグリグリに、タオルを力強く掴みながら痛みに耐えました。
夕方6時頃。
痛みも増してきて、いい感じだね!と助産師さんに言われるも先の見えない痛みに疲労感が。
夜10時頃。
段々と痛みが弱くなってくる。
担当医に「陣痛の波が弱くなってきています。今日はもう疲れがありますので、明日朝にまた促進剤で陣痛を起こします。今日はこのままゆっくり休んでください。」
先生の言葉に、今まで耐えた痛みが出産に繋がらなかった悔しさで大泣きしました。
泣いて泣いて、まだ陣痛の痛みを感じながらも疲れから、うとうとしていました。
日付も変わった夜中0時半。
まだ残っていた陣痛の痛みが増してきて「こんな痛みで朝まで無理ーー!!!助産師さん呼んでーー!!」と、横で寝ていた旦那に泣きながら発狂して、助産師さんを呼んでくれました。
助産師さんは、くるなり子宮口を診てくれると、「わ、○○さん、もうすぐ産まれますよー」と。
すぐに分娩台に移動し、助産師さんが色々な方向から集まってくれました。
分娩室に移動していよいよ出産!
助産師さんが「いきんで!!いきんで!!次は強くいきんだら赤ちゃんが勢いよく出てきちゃうから、少し弱くいきんで!!」
私は「いたい〜いたい〜」と叫びながらも助産師さんの指示通りいきんで、小さな赤ちゃんを出産しました。
31週 1520gの小さな女の子でした。
出産後、娘はNICUに1ヶ月の入院をしましたが今はもう5歳。
低出生体重児の面影もないくらいに元気な女の子に成長しています。
そして誕生日を迎えるたびに、娘に関わってくれた周産期医療の方々を思い出して感謝の気持ちでいっぱいになります。
ライター:yuuhoママ