現在1歳4ヶ月の息子の子育て中の私ですが、流産と卵巣摘出を経験したアラフォー妊婦だったことに加え、つわりも長引いたため、妊娠中は不安だらけでネガティブの塊でした。
普通なら安定期を過ぎれば幸せな出産準備期に入るはず。
しかし、「いつ自分にまた不幸が降りかかっても心の準備をしておけるように」と、心の予防線を張るために、ネットでありとあらゆる妊娠中のトラブルを検索しまくっては鬱々とした日々を過ごしていました。
妊娠後期になり、いざ出産準備に取り掛かって赤ちゃんの服を選んだり、引っ越しして子供部屋用の家具を用意する段階になってさえ、「これが全て無駄になるかもしれない」と相変わらずのネガティブ思考…。
全然妊娠期をエンジョイできず「とにかく無事に産まれてくれさえすれば、あとはもう何も望まない!」とただただ祈るような日々でした。
結局は私の不安は杞憂に終わり、無事帝王切開での出産が済みました。
赤ちゃんとの感動の対面も果たし、「こんな可愛い赤ちゃんに会えた奇跡…!本当に無事に生まれて来てくれてありがとう!一生この感動は忘れないYO☆」と感動に酔いしれたのもつかの間、押し寄せる怒涛の現実。
まずは、術後なかなか大きい方が出ないことにトイレで苦戦…。
おっぱいの飲ませ方がなってないと言われては乳ポジ指導に困惑、数滴しか出てない搾乳に悲しみ、股関節に問題があるからしばらく様子を見ましょうと言われては不安になり…。
「無事に生まれればそれでオールオッケー!」と思っていたはずの自分は産院入院中に既に綺麗さっぱり消え去ってしまったのでした。
退院後もなかなか授乳は軌道に乗らず…。
乳首は切れて血が出るわ、乳口炎(乳首を吸われるとめちゃめちゃ痛い炎症)はできるわで、授乳の度に、その痛みと授乳がうまくできない自分への情けなさで涙も倍増…。
かと思えば…。
そしてやっと授乳がうまくいくようになったあたりからは、ミルクを飲んでいさえすればよく寝ていた赤ちゃんがなかなか寝なくなるというツラさのスタート。
抱っこでの寝かしつけに、肩や腰は限界寸前…。
その後だんだん4〜5時間まとめて寝るようになってきたかな?と思ったら、お次は原因不明の黄昏泣き。
下手をすると1時間くらい火がついたように泣きじゃくる時もあり、メンタルはボロボロに…。
このころはダンナさんも仕事が忙しく、完全なるワンオペだったので、かなり病みモードに…。
といいつつ、やっぱり…?
産休後半から仕事復帰にかけては、毎晩赤ちゃんが寝てから資料作成をせねばならず、常に睡眠不足でヘロヘロ&免疫力ガタガタで、しょっちゅう風邪をひいていました(しかも長引く)。
かといって仕事も育児も休めず、一年の間で体調が良かった日の方が少ないんじゃないか、というくらいの地獄を見ました。
そんなこんなで、この一年半にも満たない短い育児ライフの中でも悩みや問題はてんこ盛り!
で、その度に「目の前のこの問題さえ解決すれば心安らかに育児できるのに!」と真剣に思い、それなのに、一つ問題が解決する頃にはまた新たな問題に頭を抱えている…というエンドレス・ループに。
そして過ぎ去ったことは、つい最近の悩みさえ「過去の記憶フォルダ」に追いやられ、どんどん上書きされ、忘れてしまうという始末。
しかも上書きされるのは大変さだけでなく、「日々クルクルと変化して可愛さマシマシになる子供の成長」もセットになっているので、何もかもが秒で頭のメモリから消え去っていくのでした…。
辛い時には「もう全てがしんどすぎる!この大変さは自分のキャパを完全に超えている!」と思います。
それなのに、幸せを感じる時は「子育ては瞬間瞬間が尊すぎる!この幸せをまた味わえるならもう一人検討したい!」と、あれだけ鬱な妊娠期を過ごしたはずなのに、やっぱり兄弟もいいな☆なんて思うのです。
そんな自分に、自分でびっくり。
世の母親たちが、どんな大変なことも「あー、そんなこともあったねー!」と笑顔で片付け、普段は子育てや生活のグチをこぼしながらも「子供は本当に素晴らしいよ!」とアピールしてしまう最大の矛盾!!
その思考回路はこういうものだったのか…!!という気づきも得ました。
子育てライフは「限界ギリギリ」と「最高の幸せ」が交互に訪れて、「書き換え→上書き→保存」がこんなに頻繁に行われるとは!という驚きでいっぱいの日々です。
ライター:ムラカミネハン