小さいころ、何になりたいかと言われたら、漫画家だった。
子どもの頃は漫画が禁止だったので、友達から借りた漫画を布団の中に忍ばせて懐中電灯で照らしながら読んでいた。
視力がみるみる落ちて、すぐ親にばれたけれど。
新聞におじさんの写真を見つけては顔を模写し、ノートの下にはパラパラ漫画を作り、友達の似顔絵を描いては漫画にしていた。
漫画を読めば読むほど、「これは自分には無理だ…」という気持ちが強くなってきて、高校3年生のときにあっさりと漫画の道は諦めてしまった。
やがて子どもができると、公園で子どもの好きそうなキャラクターを地面にザザーッと大きく描いた。
帰りしなに「すごい~!誰が描いたんだろう~」とか誰かの声が聞こえると、ふふって思ったりして。
子ども時代の「やりたい」が、43歳で還ってきた話。
10,605 Viewずっとこころに蓋をしてきた、本当は絵を描く仕事をしたかったな・・・という思い。
10年越しの願いが、かざり先生との出会いでドアノブに手がかかりました。
本当はずっと、絵を描きたかった
毎日毎日、「ママ、牛乳~」「ママ、うんち出た~」「ママ、お腹減った~」「ママ~・・・!」の声に、家の中あっち行ったり、こっち行ったりしながら嵐のような日々が過ぎていく。
ぼちぼち子ども達が自分のお尻を自分で拭けたり、電子レンジで冷凍パスタをチンできるようになってくると、「はあ~やれやれ・・・」って鏡を見て、「ああ・・・昔、子どもの頃に見ていた母親と同じような顔になってきたなあ・・・」としわの入った顔を眺める。
将来漫画家になりたい長女が10歳の誕生日を迎え、ドカーンとコピック(イラスト用の高級ペン)の箱買いをした。
もう、これは半分自分の引きずってきた思いの供養だ。
諭吉が2枚飛んだけど、よし!心の底から漫画家目指してね!って。
末っ子が「すごいねえこれ・・・!ママも一緒に漫画家目指そうよ!」と。
いやいやいや、今、仕事は人手が足りなくて忙しいし、まだまだ子ども達も手がかかるし。
それに私、体とか手とか足とか全然描けないから、そんなんじゃ漫画家にはなれないんだよね、へへへ。
そんな時に、Twitterで「10日間でこんなにイラストが上手に!」というオンラインサロンの宣伝企画を見た。
「まあ、やってみようかな・・・」ぐらいで申し込んでみた。
10日ぐらいだし、自宅でできるし・・・
それで、最初に「全力で球を投げる野球選手」という題でイラストを描いたら、かざり先生に「すごい、とけいまわりさん、描ける人ですね!」って言われて、えへへ~!って舞い上がって。
かざり先生、毎日すんごい褒めて下さるんで。
それで、10日間レッスン受けて、最後にもう一度同じ題で描いてみたのが次の絵だ。
ずっと逃げてきた、手とか足が描けない事。
かざり先生は最後の絵で、「ごまかしがちだった手足までしっかり取り組んでいこう!という頭に切り替わった」と、すごく褒めて下さった。
そうなんですよ、私逃げなかったんですよ、この絵。
足をどんなに直しても踏ん張っている感じにならなくて。
何度も消しながら、「あ・・・逃げないって楽しい・・・!」って夢中で描き上げた。
そんなこと、本当に久しぶりだった。
ありがとう、かざり先生・・・
かざり先生に、「最後、四コマ漫画を描いて卒業にします」と言うと、「いいですね〜!データ送ってください!」っておっしゃって下さって。
「このコマの頭の大きさのバランス確認してみてください」
「セリフが説明的すぎちゃうのがもったいない・・・」
「同じような構図のコマが多いから・・・」
やりとりを重ねて、最後「これでいきます」って完成。
かざり先生は「うん、合格!」とかではなく、「何本も書いていくことで作られる世界観もあるので、とりあえず一本仕上げる!を優先していくのもいい方法だと思います。」と。
なんだか、それを聞いて凄く嬉しかった。
これからも頑張ってくださいね!って言われたようで。
それで、かざり先生にお礼のメッセージを書いていたら、それを見ていた次女が「お母さん、長い、長すぎる…かざり先生がびっくりする」って笑うほどの長文メールになっていた。
「お母さんこの10年間ずっと、『うまく描けなくて悔しい』とか、『やったー!描けた…!!』って、自分のためだけの気持ちで頭をいっぱいにする事なんてなかったから。
お母さん…ずっとさあ…」って言っていたら、鼻の奥がツーンとしてきて、次女が「なぜ泣くん」って笑って聞いてきた。
次女ちゃん、お母さんの10年分のツーンなのよ、これはね。
10日間のレッスンの詳細レポートはこちら!
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