赤ちゃん連れで歩いていると、よくおばあちゃんに声をかけられますね。
「まぁ~可愛いお手て!赤ちゃんって見ていて飽きないわよね~」と嬉しそうに話しかけ、わが子をあやしてくれるおばあちゃん。
ひとしきり話した後、まぶしそうな表情で私たちを見つめながら、「あなた、今が一番いい時ね」と言われることが何度かありました。
そうは言われても、1人目の産後は、素直にその言葉を受け入れられませんでした。
「お言葉ですが、子育てって、本当に大変なんです。
昨日の夜も何度も起きて、寝た気がしません。
ご飯は冷めたものをかきこむように食べ、お風呂に入ってもコンディショナーはできないし、トイレにさえ1人で行けない。
一日中ケガしないように気を張り、自分の時間もゼロで、全てが赤ちゃんペース。
メイクもおしゃれもできない、本や映画も見られない、買い物もできない、飲みにも行けない。
これだけ自由のない私が、あなたには『今が一番いい時』に見えるんですか?」
と心の中でつぶやいていました。
「今が一番いい時」と思えない自分は、まるでダメな母親だと言われているような気分にもなりました。
「今が一番いい時ね」という言葉にモヤモヤ…。8年かけて変化した捉え方
24,862 View赤ちゃん連れで歩いていると、道行くおばあちゃんに言われる「今が一番いい時ね」という言葉。1人目を出産してから8年が経過し、捉え方も変化しました。
こんなに不自由な私でも、「今が一番いい時」なの?
就活中の大学生にかけた言葉
それから、8年が経ちが長男は小学3年生、次男が年中、末っ子が2歳の頃。
就活中の大学4年生の女性と話をする機会がありました。
就活についてあれこれ話しながら、気付くと「今が一番いい時ですね」という言葉を彼女にかけていました。
就職もできる、転職もできる、恋もできる、おしゃれもできる、旅行もできる、
自分の好きに時間も、お金も使える彼女。
話しながら、自然にそう思ったのです。
しかし彼女は「そうですねぇ…。でも、なかなか就活も厳しくて」と苦笑いしながら言いました。
ふと、自分も学生時代、就活していた頃のことを思い出しました。
当時は「やりたい仕事はリスクが高い。安定を選ぶべきなのかな」「なかなか受からない」「将来が不安」「仕事も結婚もできるのかな」などなど……。
その時はその時なりの悩みがあって、とても「今が一番いい時」なんて思えませんでした。
私が彼女に「今が一番いい時ですね」と言えたのは、その時代が過ぎ、ある程度時間が経ったからなのです。
その後、道を歩きながら思いました。
スキップするように歩く小学生、友達とおしゃべりしながら歩く中学生、自転車をこぐ高校生、仲間とワイワイ騒ぐ大学生……。
どの時を見ても「今が一番いい時だよね」と思うのです。
渦中にいると悩みも多いですが、30代半ばになってみると、それぞれ「一番いい時だったなぁ」と思います。
人生は「今が一番いい時」で溢れている
そうして気付いたのは、「人生は『今が一番いい時』で溢れている」ということ。
おばあちゃんの言うように、乳幼児を育てる時期も、大変ですが過ぎて長い時間が経てば、一番いい時と思えるのでしょう。
今でも、「今が一番いい時ね」と声をかけられます。
今の私は、心の中で
「そうなんですよ!わかりますよね?この子ももう、2歳なんです。
人生で0~1歳の子の成長を毎日見ることは、もうないでしょう。
孫とは遊べても、つぶさに成長を感じることはできません。
柔らかな腕や太ももに、自由に、飽きるほど触れることもできないでしょう。
24時間365日、ママ、ママ、ママと求められ、誰かの唯一無二の存在になれることは、これからあるでしょうか?
これほど強く求められることは、きっとないでしょう。
誰かを抱きしめ、思いきり安心させてあげられる、
初めての経験を沢山させ、とびきりの笑顔にさせてあげられる
そんな経験は、今が人生で最後なんです。
私、今が一番、いい時なんですよ」とつぶやいています。
3人目になり、「この子で子育ては最後」という意識が強いため、こう思うようになりました。
「今が一番いい時」と思えても、思えなくても、私がすることに変わりはありません。
「今日は子どもと遊んだり、ゆっくり話が聞けた」と思う日もあれば、
「今日は怒り過ぎた、自分に余裕がなかった」と反省する日もあります。
一番いい時にいるからって、悩みがないわけでもないし、怒ったり余裕をなくすこともある。
毎日ハッピーでいる必要はないのです。
人生は、いつだって今が一番いい時なのかもしれない。
その時々の自分ができることを思いきりして、泣いても笑っても悔いのないよう生きていきたいと思いました。
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