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公開 2019年08月01日   更新 2022年07月29日

子ども達が自由すぎてカオスな夏。早起き、説教、謎のしりとり(笑)

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全国のお母さんになにかしらの賞か、まとまった現金をあげてほしい季節がやってきました。
みんなえらい。とてもえらい。心底えらい。


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夏休みが始まった。

一年で最も心身のエネルギーを搾取されるとき、それが今で、それが夏休みだ。

まず朝。

普段は長女が7時15分に家を出るので、朝6時に(うそですほんとうは6時半)起きた瞬間からスイッチをフルモードに入れて、キリキリ動いている。

長女を起こして、ささっとおにぎりをこしらえて、ささっとお味噌汁をあたためて、ささっとたまごを焼いて朝食にする。

水筒の用意をして、髪の毛を結ってやって、見送ったら今度は、長男と末っ子の身支度や朝食の介助をする。

バタバタと慌ただしく、荷物の用意を整えて、靴下を履きなさい、やら、スモックを着なさいやら、キーキー言っているうちにあっという間に9時になって…。

ようやく登園、そして、やっと仕事に取り掛かる。

朝の3時間が怒涛過ぎるし、1日の半分くらいのエネルギーが、そこに集約されている。

が、夏休みともなれば、少しそのあたりのんびりしたい。そのくらいは許されたい。

だって1日がフル稼働なのだもの、朝くらいは暖機運転でもいいじゃない、と思ってしまう。

のだけど、なぜなの、みんなとっても早起きなのだ。



6時過ぎ、下手したら5時半、3人のうちの誰かが、夜が明けた喜びとともに、起きはじめる。

まあそれ自体はよくある話だし、おやすみの日ってわくわくするし仕方ないよね、と寛容に受け止めたいところだが…。

朝からがんがんにみなぎったエネルギーを、こちらにぶつけてくるのは、どうにも逃げたい感じがある。

昨日の朝を例にすると、朝6時ごろ、長女(7)がまず起きてきた。

お布団の中で薄目を開けると、かわいらしいお顔で「ママおはよう」と言う。

「おはよう」と答えて、いい朝いい気分、と思った矢先、
「あのね、ママ?人の話を最後まできかないのは、いけないことだよね?

昨日の夜のごはんやさんでね、レジの前におもちゃがあったでしょ?

見てほしいおもちゃがあったのに、お話の途中でママは“車に乗りなさい!”って言ったよね?

まだ話したいことがあったのに……云々」

長い。長いし怒られてる。まだ目も開かないうちから、はっきりとお説教されている。

もう大人なのに。

「あ、うん……ごめんね。長男くんも末っ子ちゃんも、あれこれ欲しがってたからね?

長くいるだけ話がややこしくなるしね、レジの人にご迷惑だと思っちゃって……えっと。」

まどろみながら弁解すると「うん、別にいいんだけどね」と、解放された。

至らなくてごめんね、でも、別にいいなら、今はそっとしておいてほしかった。

おかあさんまだ眠たいのだよ。


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出典:pixta_51055474_M


ごちゃごちゃ話しているうちに、長男(5)が起きた。

「帽子がない!!」

出た。朝起きた瞬間から「○○がない!!(しかも叫ぶ)」シリーズ。

昨日の夜に持って寝たはずの、長女の麦わら帽子がないのだと言う。

そして、帽子の中には、小さな機関車のおもちゃが、7個も入っていたらしい。

朝から、帽子と7個の機関車を探す作業を、強いてくる。やめてほしい。

まだまだ半分も目が明かないまま、なんとかベッドの横に落ちていた、帽子を見つけた。

だが、中に入っていたはずの機関車が、6個しかないらしく、長男が半べそをかく。

その隣で長女が、これまた昨日の夜持って寝た、小さな万華鏡をのぞきながら「きれーーーい!ほらママも見てごらん」と私の眼球にそれを押し付ける。

そもそもなぜ皆、何かしらを持って寝るのか。

しかも、どれもこれも大抵小さい。

「うん、きれいだね、お花みたいね」と答えながら、「ベッドの下を見てごらんよ」と長男にアドバイスをする。

「ベッドの下にあったー!でも届かない!!!」

「あとでベッド動かしてあげるから……」

と、朝からそんな謎のマルチタスクをこなしているうちに、末っ子(2)が起きる。

「ママ、おはよー」

つたない「おはよー」がかわいすぎるのでいったんチャージ。


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末っ子、朝からなぜかとてもご機嫌がよく、ものすごく可愛らしくて嬉しいのだけど、さっそく、ご機嫌ついでに腹の上に乗った。

腹の上に乗るやいなや、なぜかなぜかなぜか、母の口をこじ開ける。

えっと、それはいったいなに。

そして、こじ開けた口の中に、あろうことか満面の笑みで、勢いよく唾を吐いた。

一瞬頭がフリーズするし、チャージが一気に、ゼロカウントになるよ。

狼狽するしかなくて、おろおろしていると長男が加勢して、こちらも満面の笑みで真似をする。

腹の上に末っ子がいて動けないし、口をこじ開けられていて言葉も発せないし、因みに長女が、勝手に私の右腕を、腕枕として使っている。

もはや、完全にまな板の上の鯉。

ただひたすらされるがままだった。


ひとしきり唾を吐いて、気が済んだらしい末っ子は、私の腹の上で「ぱいぽぱいぽ」と、覚えたてのつたない寿限無を唱えていた。

ちっともまともに言えていない寿限無が、たまらなくかわいいけれど、全体的にこの状況、さっぱり意味が分からない。


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その後、長女が長男に「ねぇねぇ、食べ物しりとりしよう!」と、提案をして、食べ物しりとりが始まった。

長男「かもめ!」

さっそく食べ物じゃない。

長女「め、がついたら負け!!」

ルールがねじれている。

長女「らっぱ!」

だから食べ物じゃない。

長男「ぱらす!」

ぱ、ぱらす……????

長女「すずめ!」

長男「あ!め、がついた!負け!」

だから、ルールがねじれてるし、それ以前におかしいことがあるでしょう。

「ぱらす」ってなに。



唯一、登園日である末っ子が「きょうも!がんばるぞー!」と、勢いよくこぶしを突き上げている。

長女と長男は引き続きしりとりをしていて、みんな元気でかわいい。

だけど、この時点でまだ、朝の7時を迎えていないというあたり、夏休みの闇の深さを感じるよね。

子どもたちと過ごす時間が、プライスレスなのは大前提として、とりあえずなんていうか、御身第一で頑張ろうね。

夏は長いから、くれぐれも身体に気を付けて。


※ この記事は2024年07月30日に再公開された記事です。

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