長男(現在23歳)が幼稚園に通っていた頃、「公園デビュー」という言葉が流行しました。
そのせいもあってか、母親たちが「横のつながり」や「親のコミュ力」というものに敏感だった頃のお話です。
もう15年以上も前の話です。
今でこそ、幼稚園でも働くママが多いでしょうが、当時の私の周辺では「小学校に上がるまでは…」というママばかり。
もっぱら専業主婦か、私のような自営業の人が多かったように思います。
毎日ではありませんが、朝、幼稚園の出口門で立ち話が始まると、そのままファミレスでランチ、そして午後2時のお迎えの時間…。
ママ友に誘われるとつい…という“自分の弱さ”に、自己嫌悪に陥ることもしばしばありました。
第三子を出産した頃には、私の仕事も軌道に乗って多忙な日々。
上の子2人は幼稚園に通いましたが、フルタイムでの仕事になったため、今回は保育園にお世話になろうと決めていました。
1歳の時から保育園に入園した娘イロハは、毎朝の別れ際に必ず号泣。
「なんでこんなに泣かせてまで…」と、心折れそうになることもありました。
結局2年間、毎朝泣き続けたイロハ。
でも、保育士さんが「朝子どもが泣くのは、親子の愛情のしるしです」と言って「いってらっしゃいー!」と送り出してくださいました。
そして、お迎えのときには「おかえりなさーい!」と、労いの言葉をかけてくれたのです。
この言葉に、私はどんなに勇気づけられていたか…。
息子たちが通った幼稚園のようなPTA活動や、ママ友同士の繋がりはあまりなく、朝夕の送迎のときにちょっとごあいさつする程度。
そして…
他のママたちとようやくゆっくりお話できたのは、卒園式後の謝恩会。
短時間ではありましたが、保育園の思い出話をしたり、互いに小学校の情報交換をしたり。
娘の卒園から3年が経ちますが、今でも良きママ友としてのお付き合いがあります。
幼稚園と保育園、どちらが良いかという話でもありませんし、個々の園によってもまた特色があると思います。
でも、3人の子どもたちが幼稚園と保育園に通った私は、自分のマイペースな性格や仕事との両立という面で、保育園の方が性に合っていたように思います。
最近では「こども園」もできて、共働き夫婦を取り巻く環境はますます進化している様子。
それと同時に、ママ友同士の付き合い方もまた、多様化していくのかもしれません。