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公開 2019年09月26日  

「ぽかぽか」?「しくしく」?気になる子どもの言葉遣いを考えた

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幼稚園入園、そして小学校入学。関わる人が増えれば増えるほど、気になりはじめたのが、子どもの言葉遣いです。


子どもの言い分は「みんな言ってるもん」


「バカ」「キモイ」など、わかりやすく相手を傷つける言葉や、妙に嫌味ったらしい言い回しをするようになったなと感じたのは、長男が小学校に入ってからのことでした。

母親の私や弟に対しての発言に、「何でそういう言い方をするの」と聞くと、返ってきた答えは「だってみんな言ってるし」「オレだけじゃないし」。

この「~だし」も、わざと語尾を伸ばし、つい言われた私もイラっとしてしまう言い方なのです。


みんながしていること=「正しい」じゃない


言葉遣いだけではなく、「みんながしていること」を、正しいことだとジャッジしてほしくないと思っている私。

そのため、「たとえみんなが言っていたとしても、いいことなのか悪いことなのかは、自分で考えるんだよ」と口酸っぱく伝えています。

「たとえば、ママに“キモイ”と言われたらどんな気持ちになる?」と尋ねると「悲しい気持ちになる」と息子。

「ママだって、弟だって、友達だって、言われたら悲しい気持ちになるんじゃないかな。悲しい気持ちになることをわざと言うのは、いいこと?」に対しては、「ダメなことだと思う」。

また、少し想像できたのは、長男にとって、荒っぽい言い方や乱暴な言葉遣いをする子が「格好いい」のだろうな、ということでした。

ただ、少なくとも私にとって、あえて悪い言葉遣いをすることは、格好いいことではありません。

そのため、「ママは、誰かが嫌な思いをする言い方をすることは、格好悪いことだと思うなあ」と伝えています。

相手に対して言いたいことがあるのなら、「これが嫌だ」と伝えればいいんだよ、とも。

「“キモイ”だと、言われた方も何をどうしていいのかわからないでしょ。“これが嫌だった”と伝えれば、“気を付けるね”って思えるよね」

漠然とした傷つける一言で、すべてを済まそうとしないこと。

まだまだ語彙力がない子どもにとっては難しいことかもしれませんが、今が大切な練習期間なのだとも思っています。


先生に教わってきた「ぽかぽか言葉」と「しくしく言葉」


それから、息子が学童で教わってきた言葉遣いに関する表現で、とてもいいなと思ったものがあります。

それが、「ぽかぽか言葉」と「しくしく言葉」です。

言う方も言われる方も嬉しくなる言葉が「ぽかぽか言葉」

「ありがとう」や「おいしかった」「これ、素敵だね!」などです。

反対に、言う方も言われる方も、心が傷ついたり荒んだりする言葉が「しくしく言葉」

「バカ」「嫌い!」「きもい」や「うるさい!」などが当てはまります。

学童には、ぽかぽか言葉の例と一緒に、ニコニコマークが、しくしく言葉の例と一緒に、泣き顔マークが書かれた紙が貼られているのだそう。

親のわたしが「ぽかぽか言葉を使おう、しくしく言葉は使わないでね」と言わなくても、感覚として「しくしく言葉は良くないな」という意識が芽生え始めました。

つい口から「キモイキモイ」と出てしまうこともありますが、そのときには「それ、“ぽかぽか言葉”かなあ?」と尋ねると、しまったという表情を浮かべるように。

また、息子自身も、弟から暴言を受けたときに「それは“しくしく言葉”なんだよ!」と言い返すようになりました。

※他の地域では、ふわふわ言葉、ちくちく言葉、とげとげ言葉などとも言うようです。


親の言葉遣いを、子どもは想像以上に吸収している


親の言葉遣いも、子どもにとっては格好の学ぶ材料です。

我が家では、私が子どもを叱るときに使う「いい加減にしなさい!」を長男が身に着けてしまい、兄弟げんかで弟に「いー加減にして!」と使うように…。

100%悪い言葉遣いではないにしても、長男が発しているところを客観的に見ると、やはり気持ちのいいものではありません。

安易に使いすぎないようにしなければ…、と意識しながらも、つい出てしまい、反省を繰り返す日々を送っています。


感情的になっているときほど、つい出てしまう乱暴な言葉。

子どもを注意する前に、まずは親の私がしくしく言葉を使わないように気を付けなければいけないな、と思っています。

勝手なもので、意識していないと自分のことを棚に上げてしまいそうになるのですよね。

一方で、ぽかぽか言葉を心にとどめず、きちんと口にして伝えることも意識したい。

親子間での気持ちのいいコミュニケーションは、息子たちの外でのいいコミュニケーションを作る土台になっていくのだろう、と思っています。


※ この記事は2024年10月06日に再公開された記事です。

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