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公開 2019年11月11日  

登校時の服装をめぐる、息子と父のケンカ。“仲裁”した母が気付いた大切なこと

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長袖で登校したい1年生の息子と、まだ暑いから半袖で登校するようにすすめたい父。楽天的で頑固な“似たもの親子”のケンカの先に、思いがけない気付きがありました。


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母のいない朝の風景


我が家には、小学校1年生の男女の双子がいます。

暑さの残る、9月の朝のこと。

私はその日、子どもたちよりも早く家を出る用事があり、子どもの登校準備を夫に任せて先に家を出ました。

双子の登校時間になり、「大丈夫だったかな?無事に学校へ行けたかな?」とソワソワしていると、夫からこんな連絡がありました。

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双子と父親、親子3人の朝。

朝食を終えて登校準備をしていると、息子が「今日は長袖でいく!」と着替え始めた。

それを見た夫は「日中はまだ暑いから、半袖で行ったほうが良い。」と意見したけれど、それでも息子は「長袖で行く。」と言い張り…。

言い合いの末に息子が拗ねて怒ったので、夫は「もう自分の判断で洋服選んで!!子どもじゃないんだから」と口にしてしまったのだそう。


夫は「子どもに向かって『子どもじゃないんだから...』と言ってしまった」と反省していたのですが、突き放した言い方をした結果長袖で登校した長男を思い、「やっぱりあの格好では暑かったんじゃないか?」と心配している様子でした。

私はその時の3人の姿が脳内再生され、反省している夫がちょっとおもしろかったのですが、その後の息子との会話からこんな「事実」が見えてきたのです。

夫の心配と、息子の主張


その日の夕方、仕事終わりに学童へ迎えに行くと、そこには長袖を着た息子がいました。

確かにその日の気候からすると、やはり長袖は暑かったんじゃなかろうかと思ったのですが、その後の会話の中でこんなやりとりがありました。


「今日、長袖で学校に行ったんだね。暑くなかった?」

「暑くない。パパにも同じこと言われた。」

「だって今日は日中暑くなるって天気予報で言っていたから、パパも心配したんだよ。」

「腕まくりすればいいし。それに、給食の時間寒いし。」

「え??まだ暑いのに、寒いなんてことあるの??」

「そうだよ、だって学校はクーラーが効いているから。給食のときとか、体育が終わったあとは寒いんだよ。」

「えぇー、そうなの!?学校が寒いなんて知らなかったよ!」

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まさか学校が寒いなんて思いもよらなかったので、驚きました。

でも、息子が頑なに長袖を着たがっていた理由が判明したので、朝の出来事を気にしている様子の夫にも伝えたところ…

「まさか、そんな事情があったのか。ちゃんと理由を聞かないで悪いことをしてしまった。息子に謝らなきゃ。」


そして帰宅するなり、息子に朝の話をして、「理由も聞かずに半袖で登校するように言ってしまって悪かった」と謝ったのです。

息子は、朝の話はどこへやら…という感じで聞いていましたが、父親から謝られて恥ずかしそうにしていました。

息子との関わり方を見て感じた、「同志」としての夫の存在

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今回の息子と夫のバトルを通して、考えたことがあります。

実は、私も子どもたちに対して同じようなことを言ったりしたりしてしまうことが多く、その度に「子どもの理由を聞かずに…」と反省していました。

つい先回りして口を出してしまうのですが、そこで子どもが同意しない場合は、子どもなりの事情や考えがある。

そんな経験が、何度もありました。


「寒くなりそうだから、上着を羽織っていったほうがいいんじゃない?」

→走り回って暑くなるから、上着はいらない。


「今日は雨が降りそうだから、長靴のほうがいいんじゃない?」

→1週間のうちで唯一のロング昼休み、友達と校庭で遊べる日だからスニーカーで行きたい。


このような経験から、特に外出時の服装アドバイスについては、私はなるべく子どもの判断に委ねるよう心がけ、無駄な言い合いをしないように努めていました。

でも、まさか私の不在時に、夫と息子がバトルになるなんて。


普段は仕事が忙しく、なかなか子どもたちと接する時間がない夫ですが、この朝の出来事は「日常の些細な論争で消耗する感じ」を共有できた出来事でもありました。

そして“父と息子の半袖長袖論争”から、子どもの考えていることをきちんと受け入れた上で「謝らなきゃな」との考えに至り、実際に実行した夫。

「きちんと人として子どもと向き合う」という、私が大切にしたいと思っていることを、夫も同じように大切にしてくれているんだ。

子育てタッグを組んで7年目を迎える今、同じ方向を見て子育てしている同志がいることが頼もしく、とても心強く感じた1日でした。

※ この記事は2024年12月01日に再公開された記事です。

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