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公開 2019年11月17日  

ギリギリ37.4℃、休まなきゃダメ?迷う登園の判断で、大切にしたいこと

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SNSやブログで育児と医療にまつわる情報を発信しているパパ小児科医(ぱぱしょー)の連載「教えて!ぱぱしょー先生」。
第2回のテーマは、「登園・登校の判断基準」です。


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特定の感染症には登園・登校の基準がある

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まず特定の感染症には、学校保健法に定められた登園・登校の基準があります。

代表的なものは以下です。

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ここで注意が必要なこととして、インフルエンザなどで「発熱から5日以上経過」などと表現されている場合は、発熱した日を0日目として、まる5日カウントしなければならないということです。

例えば…
土曜日の夜に発熱し、月曜日の朝に熱が下がった場合、5日後の木曜日には登園できるのでしょうか。

土曜日の夜からカウントすると、木曜日の朝の時点ではまる4日しか経過しておらず「発熱から5日目」なので、まだ登園できません。

翌日の金曜日になるとまる5日経過していることになり、登園可能となります。

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特定の感染症以外の登園は、何を目安にすればいい?

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37.5℃以上の熱があると、登園することはできませんよね。

一般的に体温は朝には低くて午後に高くなります。

ギリギリ37.4℃だとしても、午後から体温が上がり、呼び出しの電話がかかる可能性は高いと言えます。

37.5℃以下の場合、「子どもが登園・登校してしんどくならないか」が大切な判断の目安です。

咳き込みがあって夜に眠れていなかったり、下痢をして食欲がなければ、登園・登校しても途中でしんどくなるでしょう。

無理して給食を食べて嘔吐してしまう患者さんによく出会います。

元気になりつつあっても、運動会の練習などで体力的な負担が多い場合は休んだほうがいいこともあります。

登園・登校停止基準のように明確に線引きすることは難しく、その日の体調と園や学校で何が行われるかで総合的に判断する必要があります。

症状が完全になくなるまで休ませたほうがいいの?


厳密には症状があれば感染力があると考えるほうがいいでしょう(一部例外もあります)。

下痢があれば人にうつりますし、咳があれば感染する可能性はあります。

ただ完全にそれらの症状が消失するには何週間もかかる場合もあり、ずっと休み続けることは現実的ではありません。

私は患者さんに、以下のように説明することが多いです。

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皮膚の感染症の登園の目安についても、あわせて説明します。

平成27年に複数の学会が共同で「皮膚の学校感染症とプールについての統一見解」(※)をだしました。

プールのための目安ですが、考え方は通常の登園にも応用できます。私は下記のように説明しています。

■伝染性膿痂疹(とびひ)
プールの水ではうつりませんが、じゅくじゅくしているうちはプールはやめておきましょう。
かきむしったところの接触感染でうつります。
登園はできますが、接触に注意しましょう。
汁が出ているところはガーゼなどで覆いましょう。

■伝染性軟属腫(みずいぼ)
プールの水ではうつりませんが、タオルやビート板などからうつります。
登園はできますが接触感染に注意しましょう。

※https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/news/G20160519_20130524_01.pdf

集団生活で一番大切な感染症対策は

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例えばRSウイルスは熱が下がってからも咳き込みによって感染力がありますし、手足口病も熱が下がってからもしばらくウイルスを排出しています。

出席の停止だけでは完全に感染拡大を防ぐことができませんし、感染力がなくなるまでずっと休むことはあまりに長期になるので現実的ではありません。集団生活ではある程度うつしあってしまうということが現実です。

だからこそ出席停止以外の感染対策として、何度も手洗いをすることや、接種できる予防接種をきっちりうつということが重要です。

特に水痘、おたふく、麻疹、風疹は予防接種をうつことで感染する可能性をほとんどなくすことができます。

インフルエンザワクチンについては、「去年はうったけどかかった!」という人もいて、個人のレベルでは効果を実感できない場合もあるかもしれません。

しかし集団のレベルで見ると、接種することで確実に感染者を減らすことができます。

皆が接種することで感染者を減らし、流行の規模を抑えることが大切です。


登園停止については基準がはっきりあるもの、ないものがありますが、一番大切なのは子どもの状態です。

登園の基準を満たしていても、しんどそうなら休ませてあげるようにしてください。

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※ この記事は2024年10月09日に再公開された記事です。

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