わが家では長女が2歳、次女が1歳になったのを機に早期英語教育をはじめました。
英語ペラペラになって欲しい!といったそんな強い想いではなく、苦手意識をもたないように自然に触れられる環境にしてあげられたらいいなと考え、家庭で自分たちのペースで取り組める英語教材を取り入れました。
共働きなこともあり、習い事の時間を持つ余裕がなかったわが家には、家事や育児の隙間時間にちょこちょこ進められる自宅教材はピッタリだったと思います。
『教育』と言っても机に向かってガッツリ学ぶ『お勉強』とは違い、日常でさりげなく音楽をかけたり遊び感覚で教材に触れることができるので子ども達も楽しく取り組んでいました。
そんな感じでゆっくり亀ペースでの英語教育ではありながらも、子どもの吸収力は凄いもので驚かされることもありました。
日常生活でも英単語が出てきたり、簡単な英語での質問も理解できるようになったり。
長女は「英語が楽しい!」と言ってくれることも。
娘が英語を身近なものと捉えていることを嬉しく思っていました。
しかし、うまくいっていたはずの我が家のゆる英語教育は、長女が4歳ごろから少し変化が見られるように。
それまでは英語での問いには英語で答えてくれていたのですが、ある日から英語で声掛けをしても日本語で返すようになったのです。
最初はあまり気にしていなかったのですが、徐々にわざと日本語で返していることに気が付きました。
「英語で聞いてるから英語で返して?」と長女に言っても頑なに英語を話そうとせず、ついに「英語で話すのは恥ずかしいから嫌だ」と言われてしまいました。
少し前までは英語が理解できることに喜びを感じ、楽しそうに取り組んでいたのに、あまりにも急な変化にとても戸惑いました。
「無理に英語をさせすぎて嫌いになってしまったのではないか」と自分を責める気持ちにもなり、少し英語教育との距離を考え直すべきかとも思いました。
まずは何が原因だったのかを探るために長女に「どうして英語が恥ずかしいの?」と理由を聞いてみることに。
そして長女が英語を嫌がるようになった理由は「保育園のお友達は英語で話さないから」でした。
まだ4歳の娘なりに自分は他の子とは違うと感じとり、無意識に異なることを恥ずかしいと考えるようになっていたのです。
英語がまだまだ身近な存在ではない日本では、中学教育で基礎英語を学んでいるはずの大人でさえも英語で話すことを躊躇してしまいます。
そんな環境で子どもが「英語を恥ずかしい」と感じることは、ある意味自然なことだなと思いました。
ならばどうすればいいのかと色々考えた結果、自ら環境を変えることで、子どもに「英語で話すことはコミュニケーションの一種で、恥ずかしいことではない」と伝えることに。
まずは同じように英語教育に取り組む家族を集めて、子ども同士を交流させる会を開きました。
これが本当に効果があり、娘にとって「英語を話すお友達」がいることはとても大きな影響を与えたようです。
そしてもう一つは、一番身近な存在である親自身が英語への向き合い方を変えることです。
子ども達に実際に親が英語で話す姿を見せるために、外国人を見かけたら積極的に話しかけるように心がけました。
片言でも間違っていてもいいので、恥ずかしがらずに相手とコミュニケーションを取ろうとする姿勢を、子ども達に見せることが重要だと感じました。
娘にとって同世代の『英語のお友達』の存在はとても大きかったようで「次はいつ会えるの?」と交流会を楽しみにするようになりました。
まだまだ恥ずかしい感情はあるものの、そこではお友達はみんなライバル。
英語で色んなアクティビティをするときには恥ずかしい気持ちは忘れて長女も積極的に英語を発する姿が見られました。
英語での刺激が多かった日には、家に帰ってからも「英語でテレビを見たい」「英語の絵本を読みたい」と以前のように、英語がわかる喜びを楽しんでいます。
先の長い英語教育、親子でゆっくりと娘のペースに合わせて楽しく向き合っていけたら良いなと思います。