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公開 2019年12月28日  

親の思いとは裏腹に。上の子が、自分から「姉」になった日<第三回投稿コンテスト NO.22>

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第2子出産時、上の子のこわばった表情が心配だったという、がっちゃんさん。「姉」としてのプレッシャーを与えないよう、心を砕いていた、ある日のお話です。



6歳3歳1歳の3人育児に奮闘中のがっちゃんです。

これはわたしが2人目の長男を出産し1ヶ月ほどの時の話です。

長女が2歳の時、2人目の長男の妊娠がわかりました。

長男の妊娠時、妊娠4ヶ月で切迫流産による入院になり、退院後も安静期間が続きました。

おかげで時間はたっぷりあったのに、長女にかけてあげられる余裕がありませんでした。

甘えたい盛りなのに一緒にお出かけすることもままならない。

抱っこすらしてあげられない。

イヤイヤ期の長女にどう接していいかわからない。


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妊娠という、自分ではどうしようもない体の変化に、私は思うように動けず、もどかしさでいっぱいでした。

ちょうどその頃。

長女は2歳でイヤイヤ気がピークを迎え、いつも引きつったような、こわばった顔をしていました。

一時的な不安や、精神面の不安定さからだろうと思うものの、こんなにそばにいるのに安心させてあげられないことに、親として無力さを感じていました。

そして第2子の出産。

妊娠期は色々あったものの、無事に産み終え1週間ぶりの我が家へ。

しかし長女の顔はこわばったままで、長男に積極的に関わる様子はありませんでした。


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それから私と2歳の長女と0歳の長男の、1ヶ月間の自宅引きこもり生活が始りました。

慣れない2人育児にバタバタしつつも、外出や予定などもなく、ゆっくりと時間がすぎていきました。

産後の肥立ちも良く、私はよく動けた方だったと思います。

体と心が、自分が思うように動かすことができる生活が、どれほどありがたいことかと、このときはその幸せを噛み締めていました。

それと同時に、今までおざなりになっていた長女の育児に専念して、日中は長女の要望を優先し、出来る限り甘えさせてあげることを一番に生活していました。

そんなある日。

私が洗濯物を片付けていると、長男が「おぎゃぁおぎゃぁ」とか弱い声で泣き始めます。

家事の手を止めて長男のそばに駆け寄ろうとしたその時。

長女の手がそっと長男に伸びました。

長女は、優しく長男のお腹をトントンと叩き、

「だいじょうぶ、だいじょうぶ」

とあやしてくれていました。


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その時の表情は、いつもと違ってとても柔らかく見えました。

あぁ、この子はお姉ちゃんになったのね。

そう感じるとともに、すごく心が温かくなりした。

第2子妊娠以降、姉になることへ不要なプレッシャーをかけまいと、姉であることを意識するような声かけは絶対にしないと心がけていました。

しかし、私の考えとは裏腹に、長女は真っ直ぐ、姉になっていました。

私は、この時初めて、2人育児の喜びを感じることができました。

3年経った今では、第3子である次男も産まれ、長女は育児も家事も手伝ってくれる立派なお姉ちゃん。

そして、たまに母娘で女子会に出かける良きパートナーでもあります。

子どもたちは私が思っている以上に、たくましく優しく育ってくれています。



(ライター:がっちゃん)



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※ この記事は2024年08月31日に再公開された記事です。

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