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公開 2020年05月05日  

つわりはいつまで?ピークや吐き気が落ち着く時期、症状別の対処法

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妊娠に喜んだのもつかの間、妊婦さんを襲う“つわり”。個人差が大きく、「ほとんどなかった」という人もいれば、体調がすぐれず入院になってしまう人もいます。また症状についても、「食べられない」という人もいれば、逆に「食べていないと気持ち悪い」という人も…。重さも症状の出方も、本当に人それぞれ。自分に合った対処法を見つけましょう!


目次 つわりとは?どんな症状?
つわりはいつからいつまで?
つわりの症状と、対処・軽減方法
自分にあった方法を探して乗り切ろう

つわりとは?どんな症状?

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“つわり”とは、妊娠5週から妊娠8週に見られる吐き気や不快感、嘔吐などのこと。

妊娠によって起こる正常な変化で、妊婦さんのうち50~80%の人に現れるといいます。

つわりの原因は、ホルモンによるもの、血糖とインスリンの変化などと言われてはいますが、詳しいことは分かっていません。

自然に治まるものなので、原則として医療が介入することはないとされています。

ただし、症状が重く水分や栄養が摂れないというような場合、体重が妊娠前の5%以上減少しているような場合には、「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と診断されて、点滴、投薬、入院など慎重な管理が必要になることもあります。

「つわりは病気ではない」とは言いますが、だからといって無理は禁物。

家族や職場の理解を得て休息をとるなど、体調の変化にはじゅうぶん注意しつつ、心配なことがあればかかりつけの産婦人科の先生に相談するようにしましょう。


参考:日本医科大学多摩永山病院「妊娠悪阻」

参考:兵庫県立大学「つわりを体験していらっしゃる妊婦の皆さまへ」

つわりはいつからいつまで?

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一般的に、つわりが始まるのは妊娠5~6週ごろ。

その後、11~13週ごろにピークを迎えます。

つわりのピークを過ぎたころ、だいたい50%の人は14週ごろに落ち着くようになり、22週ごろには90%の人のつわりが終わります。

個人差が大きいので明確に「いつまでに必ず終わる」とは言えないのですが、「そのくらいに終わる人が多い」と、一つの目安にはなるでしょう。

なお、出産近くまで吐き気などがある場合もありますが、それはつわりではなく、子宮が大きくなることで胃が圧迫されているのでは、とも考えられています。

つらいつわりですが、お腹がふくらんだり、胎動が感じられたりするようになるまでは、赤ちゃんを授かったことを妊婦さん自身が体感するサインでもあります。

対処法を探し、気分転換をしながら、少しでも前向きにこの時期を乗り切れるといいですね。


参考:日本医科大学多摩永山病院「妊娠悪阻」

参考:医療法人西川医院「妊娠悪阻(つわり)について」

参考:兵庫県立大学「つわりを体験していらっしゃる妊婦の皆さまへ」

つわりの症状と、対処・軽減方法

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症状として多いのは、吐いてしまう「吐きつわり」、食べていないと気持ちが悪い「食べつわり」、ニオイに敏感になる「ニオイつわり」。

そのほか、眠くなる、唾液が大量に出てしまう、などもよく見られます。

つわりの軽減方法については、専門家からのアドバイスや先輩ママの体験談などで、さまざまな方法が挙げられます。

誰にでも効果がある魔法の方法はありませんが、たくさんの方法から、「これならできそう」というものを試してみましょう。


吐きつわり


“つわり”と聞いてイメージすることの多い、代表的な症状ですね。

「赤ちゃんのために食べなきゃいけないのに」と思うかもしれませんが、妊娠初期は、とりあえず水分補給ができていれば大丈夫です。

炭酸飲料などさっぱりしたもの、ゼリーやアイスなど冷たいもの、あっさりとした野菜スープなど、口にしやすいものでまずは水分を摂るようにしましょう。

無理をしてまで固形物をとろうとする必要はありません。

酸味のあるものなら食べられるという方も多いので、水分補給もかねて、フルーツもおすすめです。

ソース味など味の濃いものを好む妊婦さんもいますので、自分の食べやすいものを探しましょう。

ショウガが吐き気を抑えるとも言われていますので、料理に取り入れてみてもいいですね。

1日の中で、食べやすい時間帯を探してみるのもいいでしょう。

クッキーなどいつでも食べられるものを持ち歩き、「今なら」という時に食べるという方法もあります。

「吐くことは仕方ない」と割り切って、麺類など吐きにくいものは食べないようにするのも一つの手です。

また、歯磨きの際に吐き気を感じることもあります。

マウスウォッシュを使う、歯磨き粉はやめてブラッシングだけにするなど、「これならできる」という方法を見つけてください。


食べつわり


吐きつわりとは逆で、空腹のときに気持ち悪くなってしまう「食べつわり」。

「こんなつわりがあるなんて、妊娠するまで知らなかった!」という方もいるかもしれませんが、実は経験している妊婦さんはかなり多いようです。

体重管理もありますし、なかなかやっかいですね。

1日の摂取カロリーをオーバーしないよう気を付けつつ、空腹の時間をなるべく減らすようにしましょう。

まずは、食事を、1日3回ではなく5~6回に分けてちょこちょこ食べる。

外出の時には、小さめのおにぎりなど、パッと食べられるものをバッグに忍ばせておく。

飴、ノンシュガーガム、するめ、酢昆布などを口の中に入れておくのもいいでしょう。

できるだけ低カロリーで、腹持ちのよいもの、空腹を紛らわせられるものを選んでください。


ニオイつわり


特定のニオイが気になったり、場所のニオイで気分が悪くなったり。

調理中のニオイで料理がつらい、という人もいます。

こまめに換気をする、マスクをしてできるだけニオイを防ぐ、身の回りのものを無香料タイプに変える、などして対策しましょう。

また、食べ物のニオイが気になって食が進まないというような場合は、温度が下がるとニオイが出にくくなるので、冷やして食べてもいいでしょう。

自分でつくったものは食べづらいけれど、誰かに用意してもらったものや購入したものなら食べられることもあるようです。


眠りつわり


ちゃんと寝ているのに眠い、だるい、やる気が起きない。

こうした症状も妊娠初期によく現れます。

対処法としては、家族に家事の協力を頼むなどして休息をとるのが一番。上の子のお世話が大変な場合は、ファミリーサポートや一時保育を利用するのもいいですね。

そうもいかないという場合は、つわりがマシな時間帯があればその時間帯に動くようにするなどしましょう。

吐きつわりなどと違って周囲に分かりづらいため、なかなか理解を得られないと悩む妊婦さんもいます。

家族にも、「つわり=吐く、だけではない」ということを認識してもらう必要があります。

仕事中なら、ストレッチなどちょっとした合間にできる方法でリフレッシュを図ってみましょう。

また、眠りつわりに限ったことではありませんが、働く妊婦さんは、必要なら負担の大きい作業から外してもらう、休憩回数を増やすなど、会社に相談することもできます(男女雇用機会均等法第13条)。


よだれつわり


唾液がたくさん出るようになり、飲み込むのも大変で困る、という妊婦さんもいます。

可能なら、口をゆすぐ、吐き出すなどの対策をとるようにしましょう。

外出時には大きめのタオルやハンカチを複数枚用意して、こっそり唾液を出せるようにしておくといいですね。


参考:アカチャンホンポ「つわりどう乗り切った?」

参考:パンパース「つわりの症状と吐き気の対策」

参考:兵庫県立大学「つわりを体験していらっしゃる妊婦の皆さまへ」

自分にあった方法を探して乗り切ろう

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つわりは本当にさまざまで、中には「音に酔う」「細かい文字がつらい」など、今回の記事で取り上げた以外の症状を感じる方も。

症状にかかわらずできる対策としては、「とにかく休む(寝る)」「ゆったりした服を着る」などが考えられるでしょう。

つわりがあまりにつらいと、「こんなに体調が悪くて赤ちゃんは大丈夫?」と不安になったり、「いつまでこれが続くの?」と憂うつになってしまったりします。

「これをすると少し楽」「これなら食べられそう」「こうしていると気が紛れる」など自分に合った方法を探して、つわりの時期を乗り切ってくださいね。


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